2016 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of Administration of Rare Sugar D-Allose And Exploratory Research on Nutritional Therapy in NASH Onset Prevention
Project/Area Number |
26350158
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Research Institution | Fukuoka Women's University |
Principal Investigator |
中村 強 福岡女子大学, 国際文理学部, 教授 (30581912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 綾香 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (70739169)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 非アルコール性脂肪性肝炎 / モデル作製法 / 炎症状態 / STAMマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
陽性対照としてフルクトオリゴ糖(FOS)を投与したSTAMマウス群(FOS群)を設定した。その結果、FOSは血漿中のGLP-1 濃度や門脈血漿中の短鎖脂肪酸濃度を高める効果が示唆され、このことからNASHの予防効果が期待された。従って、STAMマウスはこれらの指標を用いることで投与物質の有効性が評価できる可能性が見出された。 その他の指標として、腸内菌叢の改善結果も含めてFOS 投与群は幾つかの指標にて好ましい結果が得られたものの、発症予防効果は見出されていない。すなわち、STAMマウス試験にて、FOS群を設定することで興味ある指標は見出されたものの、主として検討したSTAMマウスの病態モデルの再評価では、例えば直近1,2 年間でのSTAMマウス群(コントロール群)の血清生化学検査値や肝臓中の中性脂肪含量のデータでは、過去に実施したコントロール群と同様な結果(再現性)が得られていないこと、さらに飼育途中に死亡する個体が比較的多く散見していることなどから、NASH 発症が安定していないことが再確認された。 以上の理由から、本実験にて使用しているSTAM マウスは極めて基本的な部分で、作製方法に問題があったと考えている。今後は、より個体差の少ないモデルの作製法を再検討すべきであり、以下の2点につき、再検討をすべきと判断した。 すなわち、①モデル作製時の環境はマウスを極めて安静化した状態にて飼育すること、②TSODマウスなど、他のNASH病態モデルを用いること、を今後の検討課題とし、特に②については作製法や発症程度の検討を開始した。なお、本研究の主題テーマ(D-アロースの投与効果)は投与物質の影響がより明確に検出できるような、かつ安定的に発症するモデルにて再検討して、結論したい。
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Research Products
(4 results)