2014 Fiscal Year Research-status Report
成人における栄養知識を評価する調査票の開発および妥当性の検討
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26350161
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Research Institution | Seitoku University |
Principal Investigator |
池本 真二 聖徳大学, 人間栄養学部, 教授 (10176117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 麻衣 聖徳大学, 人間栄養学部, 助手 (10723661)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 栄養知識 / 食知識 / 日本人 / 成人 / 妥当性 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本版の成人の栄養知識を評価する調査票を開発するために、初年度となる平成26年度は、成人の栄養知識を評価する調査票の項目の選出を行うこととし、まず、Parmenterら(Eur J Clin Nutr, 53(4), 298-308)のイギリス版の栄養知識を評価する調査票(①最新の栄養情報に関する理解、②前項を実践するために必要な食品に含まれる栄養素の理解、③エネルギー量および栄養素の量を比較して食品を選ぶ能力、④食事と疾病の関係についての理解)の質問項目を和訳し、日本の国民健康・栄養調査による食生活および栄養摂取状況の現状、食生活指針、食事摂取基準等の日本における栄養情報と比較し、日本において必要となる質問項目を9月までに抽出した。その後、Spronk,ら(Br J Nutr, 111(10), 1713-1726.)により、栄養知識の調査票に栄養表示の知識を含むことが望ましいことが挙げられたため、栄養表示に関する項目を5番目の項目として追加することとし、11月までに質問項目を検討した。最終的に全15ページの日本版の栄養知識を評価する調査票のパイロット版を完成させ、印刷を12月までに完了した。 調査票完成後、1月から2月にかけて、幼稚園7園、小学校1校、中学校2校、高校2校の園児および生徒の保護者および大学1校の学生の保護者並びに友人、合計5418名を対象に調査を実施した。調査票は、2月までに回収し、研究代表者の属する研究室で、あらかじめ決めておいた一定の規則に従って、すべて調査票の回答内容を確認し、再調査が必要であると判断された調査票については、郵送で再調査を依頼した。3月までにすべての調査がほぼ完了し、1207名の回答を得た。その後データ入力作業を実施しており、現在、ほぼ入力が完了している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、予定していた調査票の大項目4項目を予定どおりに検討した後、5番目の項目として、栄養表示に関する項目を追加したにもかかわらず、平成26年度中に調査を実施し、1207名から最終的な回答を得ることができた。また、質問項目を追加したことで、当初の予定よりさらに正確に栄養知識を評価することができる調査票に近づくことができた。さらに、予定期間内の3月までに再調査、データ入力等がほぼ終了できており、確実に計画どおりの進捗を得たと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に調査を実施した結果、20代の回答者が少なかったことが挙げられたため、今年度、すでに追加調査の実施を始めており、5月に完了予定である。その後、データを統合し、内容妥当性の判定、各々の質問項目の難しさの検討、各々の質問項目が栄養知識を評価できる項目であるかを11月までに検討予定としている。 さらに、平成27年12月および平成28年1月に、栄養知識を評価する調査票の内容妥当性および構造妥当性および信頼性の検討のための調査を、女子大学生400名を対象に実施予定である。回収した調査票は昨年度と同様に内容確認、再調査、データ入力を平成28年4月までに終了予定としている。
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Causes of Carryover |
昨年度の調査において、5000名以上に調査票を配布したが、1207名からの回答しか得られなかったため、調査票回収時の郵送費が軽減した。 また、20代の回答者が少なかったことから、サンプルサイズが得られず、今年度、追加調査を実施するため、新たに調査票準備等の経費及び郵送代が必要となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度、すでに追加調査を実施中であり、調査票は5月までに回収し、研究代表者の属する研究室で、あらかじめ決めておいた一定の規則に従って、回収したすべての調査票の回答内容を確認し、再調査が必要であると判断された調査票については、郵送で再調査を依頼する。6月までにすべての調査がほぼ完了し、その後データ入力作業を実施する予定である。
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