2017 Fiscal Year Annual Research Report
A study on the dietary education for the university students -From the perspective of gustatory ability and dietary behavior-
Project/Area Number |
26350165
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Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
濱口 郁枝 甲南女子大学, 人間科学部, 准教授 (80521997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 豊子 帝塚山学院大学, 人間科学部, 教授 (90047308)
東根 裕子 大阪青山大学, 健康科学部, 教授(移行) (40211502)
作田 はるみ 神戸松蔭女子学院大学, 人間科学部, 准教授 (40369723)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 味覚教育 / 官能評価 / 五感 / 質問紙調査 / 給食経営計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
給食経営管理に関する実習を履修する2年生の女子大学生94名(2015年度43名、2016年度51名)を対象とし、実習の前後に味覚検査と質問紙調査を実施した。味覚検査は、4味質(うま味、甘味、酸味、塩味)5段階の濃度差識別能力を検査する「利味能力テスト」を実施した。質問紙調査は、食生活や味覚に関する行動についてたずねた。学生には、味覚教育として料理の試食時に見た目や味付け等について、五感を使って味わうように指示した。2015年度は5件法で評価させ、2016年度は五感について、感じたことを具体的に文章で記録させた。2016年度は、実習時に履修者全員分の汁物の調理を複数の学生が当番制で担当し、調味をしながら適正な塩分濃度に調整させた。 1.味覚教育介入後の味覚能力の検討 2016年度は利味能力テストの得点と合格味質数が有意に上昇したことや、望ましい味覚行動や食行動と利味能力テストの得点に正の相関があることを確認した。したがって、五感での味わいを記録させ、調味に責任をもたせることは、濃度差識別能力の向上や、味覚行動、食行動への意識を高めることが示唆された。 2.味覚教育の効果の検討 「保護者からの働きかけ」と「教員からの働きかけ」の2つの観点から検討を行った。その結果、保護者からの適切な食生活に関する働きかけは、大学での学びを受け入れやすくしていた。また、2016年度は、「主観的規範/教員」から「実習による学び」を促進し、「味わい重視」、「薄味重視」を媒介して、利味能力テスト合格/味質数」に関連することが確認された。以上のことから、味覚教育は、味覚能力向上と食生活の改善を図るための「実践体験型食育」として効果的なアプローチ手法であることが確認された。
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Remarks |
■講演:濱口 郁枝「大学生の味覚能力と食生活との関連」学生食堂を通じた食育実践研修会,大阪府藤井寺保健所,大阪府泉佐野保健所(2017年) ■講演:濱口 郁枝「豊かな食生活を送るために -「味わうこと」の大切さ-」中播磨栄養士会研修会,兵庫県中播磨健康福祉事務所(福崎保健所)(2017年)
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Research Products
(12 results)