2015 Fiscal Year Research-status Report
高アミロース玄米の湿熱処理による食後血糖値上昇の穏やかな米と災害用非常食の開発
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26350174
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Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
菅原 正義 長岡工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (30259840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 寿子 長岡工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (20600018)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | デンプン / 米 / グリセミックインデックス / 湿熱処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
コシヒカリ、越のかおり(高アミロース米品種)を用い、0.1MPa、10分間湿熱処理した玄米と未処理玄米を精米し、炊飯後通風乾燥したものを用いた。5週齢Wistar系雄ラットを5群(n=6)に分け、1.改変AIN-76飼料(対照群)、2.高脂肪-コシヒカリ飼料(KH群)、3.高脂肪-越のかおり飼料(KK群)、4.高脂肪-湿熱処理コシヒカリ飼料(HMTKH群)、5.高脂肪-湿熱処理越のかおり飼料(HMTKK群)を各々5週間投与した。各高脂肪飼料は、対照飼料にラード10%、コーン油6%を添加し、PCF比を調整するためカゼインを8%増量し、米飼料はα-コーンスターチと置換した。 0, 14, 28日目に尾静脈採血により血糖値を測定、期間前半(14~21日目)と後半(28~35日目)に採糞、36日目に解剖を行った。糞重量 、腹腔内脂肪重量、肝臓(肝重量、脂質重量)、血清(グルコース、中性脂肪、総コレステロール、HDL-コレステロール)、糞中澱粉及びステロール含量、盲腸重量及び内容物pHを測定した。 高脂肪食は飼料摂取量が対照より少なく、体重増加に差がなかった。KKは空腹時血糖が上昇したが、高アミロース米であるKK群や湿熱処理米では上昇しなかった。中性脂肪は、対照より米投与群が低値で、特にHMTKH群が低値を示した。総コレステロールは、KK、HMTKH群が低値を示したが群間に差はなかった。難消化性澱粉の多いKK、HMTKK群で糞重量が増加した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度に予定していて実施できなかった動物実験も27年度に実施することができ、遅延を解消することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間3年間の最終年度であるため、これまでの2年間の知見をふまえ、当初の達成目標を目指して推進する。
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Causes of Carryover |
PCRアレイを用いた遺伝子発現解析を実施する予定であったが、平成28年度に実施することにしたため繰り越しとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に実施するために使用する予定である。
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Research Products
(5 results)