2015 Fiscal Year Research-status Report
クリティカルシンキングを活用した専門基礎数理リテラシーの育成と評価
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26350202
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
西 誠 金沢工業大学, 基礎教育部, 教授 (00189250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北庄司 信之 金沢工業大学, 基礎教育部, 教授 (80278100)
宮里 心一 金沢工業大学, 環境・建築学部, 教授 (60302949)
土田 義郎 金沢工業大学, 環境建築学部, 教授 (20227424)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 数理リテラシー / クリティカルシンキング / 専門との接続 / アクティブラーニング / 反転授業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は工学系の専門分野において大学卒業までに学生が最低限身につけなければならない「学士力」の中で、1つの重要なファクターである数理リテラシー能力を明確にするとともに、専門との連携活動の中でクリティカルシンキングを活用しして数理リテラシーを効率よく修得するための学習内容を構築することである。 平成26年度は環境土木学科を中心として、専門においてどのような数理能力が必要かを調査し、平成27年度には機械工学科、情報工学科、建築工学科に拡張して調査を行った。さらに、調査に並行して土木工学科、建築工学科を対象として、専門と基礎の教員が連携したプロジェクトチームを作り、専門を意識しながら数理リテラシーを向上することのできる学習システムを構築するとともに、実際に授業を実施しながらその教育効果について検証した。 また、授業実践の中で数理リテラシーをどの程度修得したかを評価するための手法としてクリティカルシンキングの手法を用いた調査項目を具体化し、授業において評価を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、代表的な専門分野である機械系、電気系、情報系、建築系、土木系において必要とされる数理リテラシーの調査はほぼ終了し、それぞれの分野のおける数理リテラシー項目についてまとめている段階である。これらの結果に関しては、平成28年度8月中までに完成し、学内外に報告し評価を受ける予定である。 調査と並行して行っている専門を意識しながら数理リテラシーを修得するための授業実践に関しては平成26年度の試行をふまえ、平成27年度はより具体的な実践を実施し、学生アンケートなどからその効果を確認している。 専門リテラシー評価のためのクリティカルシンキングに関しては評価項目に関しては検討を修了し、実際に授業で試行しているが、その評価結果は十分まとめられておらず、平成27年度後半に本格運用する予定を十分行うことができていないのが現状である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度はまず、平成27年度実施予定であった、クリティカルシンキングを活用した評価の結果をまとめるとともに、本格的な活用を実施する。 さらに、これまでの取り組みをまとめながら、学生が基礎から専門科目へ移行した際に,どの程度専門に必要な数理リテラシーの知識を習得し,専門科目に活用できているかを,専門教員や学生への聞き取り調査やアンケートを実施しすることにより評価する. 加えて、専門に必要な数理リテラシーをどの程度修得しているかを確認するための,テストについて検討する.このテストの作成にあたっては,環境建築系の技術士としての認定試験等を参考に作成する.さらに、検討し、作成した確認テストを対象学生に対して実施し,その結果を検討する.これにより,この教育プログラムを経験した学生が,どの程度専門に必要な数理リテラシーの知識を習得し,専門科目に活用する能力を有しているかを定量的に評価する.その上で,専門分野別の数理リテラシーの質的保証制度について検討する.
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Causes of Carryover |
平成27年度で実施した評価に関するデータ整理を平成27年度中に行う予定であったが、平成28年度に一部持ち越しとなったため。 また、データ整理結果をふまえた、学会発表費やそれにかかる費用が消化できなかったため、次年度の使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度に消化できなかった調査と分析は引き続き平成28年度に実施し、8月をめどにまとめる予定である。また、結果の発表についても平成28年度中に順次行っていく予定である。
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