2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26350226
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
飯塚 正明 千葉大学, 教育学部, 教授 (40396669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 徹也 千葉大学, 教育学部, 教授 (00224519)
大和 政秀 千葉大学, 教育学部, 准教授 (00571788)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 科学教育実験教材 / パーソナルデスクラボ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではASEAN-日本共通科学教育実験教材開発を行う事を目的としている。今年度はASEANでの実験ベースでの科学教育の基礎データの収集と解析を中心に研究を進めた。ASEANにおける科学教育に対する先進的取り組みを調査し、日本における科学教育との相違点を明らかにすること、その内から日本独自の視点を抽出し、評価し、さらに推進すべき点、改善を要する点を検討するために、実験実習を基盤とするインドネシア、タイ、ベトナム、シンガポール、カンボジアの主要10大学の協力を得て、科学・理科教育実施のための基礎データの収集と解析を 1)現状、2)ニーズ、3)展望 の三つの観点からおこない、プログラム開発の基礎データの収集をおこなった。また、すでに開発済みのPDLを日本の科学文化背景を視点とし、単に科学を伝えるのではなく、科学・教育文化を通して学習できるように発展するため、この過程で必要に応じ新たな個別学習装置「パーソナルデスクラボ(PDL)」の改変や開発を行ってきた。とくに、新たに実験実習教材の開発もおこない、国内の中高生を対象に講座を実施し、教材の有用性についても研究を進めた。 さらに、ASEAN-日本共通という視点からPDL及びその学習プログラムを改変することに加え、学習プログラムのASEAN諸国での認知をはかるため、ASEANの協力校を中心としたスタッフとのプログラムの交流活動もおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の計画においては、①ASEANでの実験ベースでの科学教育の基礎データの収集と解析、②ASEAN-日本共通実験ベース科学教育教材開発、③科学文化を通したASEAN-日本相互理解促進教育プログラム開発をあげている。特に今年度は①ASEANでの実験ベースでの科学教育の基礎データの収集と解析を中心に研究を進める予定であり、ASEANの10大学の協力をえて、基礎データの収集が進められた。また、同時に学習教材の開発もあげており、いくつかの教材の開発と、国内の中高生に対して実施を行い有用性を確認できていることがその理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては、当初の研究計画どおりの研究計画を予定している。平成27年度においては、ASEANの10大学の協力をえて、ASEAN-日本共通実験ベース科学教育教材開発を進める。特に、科学文化を背景にした実験実習教材の開発を行い、これをもとにASEANの研究者と討議し、それぞれの国情に合致する点および相違点を明らかにする。教材開発には現地の学生や現職理科教員にも参加してもらい、指導する立場からの意見、評価を得る。これら評価をもとに、実験のために必要な予習的課題や解説もテキストとして作成し、現場で活用されやすい教材開発に努める。科学文化を通したASEAN-日本相互理解促進教育プログラム開発については、ASEAN研究者の協力のもと収集したデータに基づきプログラムの基本構造を提案し、セミナーの開催や交流活動を実施する計画である。
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