2015 Fiscal Year Research-status Report
ドイツのESD学校教育プログラムの成果と課題にみるESD授業の推進
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26350236
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
竹下 浩子 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (00412221)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ESD / ドイツESD / 連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ドイツの学校教育におけるESDプログラムの成果と課題を考察し、日本の学校教育におけるESDプログラムの推進をはかることを目的とする。 27年度は、ドイツの教育機関と学外機関との連携によるESDプログラムの支援体制について、ドイツのフライブルクを中心に視察と関係者へのインタビュー調査を行った。また、テレビ会議を通しての意見交換も行った。 ドイツのESDは、国家プロジェクトとして2000年初頭から学校教育で行われており、先進的な事例もかなり多く紹介されている。しかし、ESDの概念のみが先行し、実際に何をどう教えればよいかなど、教育現場でESDを意識して授業を行っている教師は限られており、日本の学校教育におけるESDの認知と同様の問題を抱えていることが分かった。そのため、先進的な事例を活用して各教員の授業などへ取り入れて発展させることができないなどの課題が見えてきた。ESDの題材は、地球的規模の環境問題や、人権、平和などグローバルな問題について取り上げるが、課題については自分たちの生活から行動を起こすことが求められている。そのため、今度の研究展開として、日本とドイツの学校教育現場で同じESDの授業を実施したうえで、テレビ会議等を通して、両国の課題の認識や、学習者の気づきや態度、授業者の気づきなどについて意見交換をおこない、国を超えてのESDプログラムの共通点や相違点を明らかにし、学校教育におけるESDプログラムの発展を目指したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していたベルリン自由大学のde Haan教授に聞き取り調査を行い、資料を収集することができた。また、フライブルクでエコステーションの関係者や学校現場での授業支援をおこなっている支援団体や教育関連施設の関係者へのインタビューを行うことができ、学校教育現場でのESDの実践について具体的な情報の収集ができた。 一方、研究協力者との渡独がかなわず、教師の視点からの課題認識は、あまりできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今度の研究展開として、日本とドイツの学校教育現場で同じESDの授業を実施したうえで、テレビ会議等を通して、両国の課題の認識や、学習者の気づきや態度、授業者の気づきなどについて意見交換をおこない、国を超えてのESDプログラムの共通点や相違点を明らかにし、学校教育におけるESDプログラムの発展を目指したい。
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Causes of Carryover |
研究協力者のドイツ調査への渡航費を27年度の予算に計上していたが、研究協力者が渡航しなかっため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究協力者がドイツへ同行できるように、可能な限り日程調整を行うが、もし日程が合わなかった場合は、研究代表者が単独で現地調査を行い、帰国してから研究協力者に分析を依頼する。
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Research Products
(2 results)