2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of teaching materials for life science education using bioimaging techniques
Project/Area Number |
26350251
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
尾山 廣 摂南大学, 理工学部, 教授 (50221700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉村 順夫 公益財団法人衣笠繊維研究所, その他, その他 (20273542) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ミトコンドリア / 酵母菌 / 呼吸 / アルコール発酵 / エネルギー代謝 / 蛍光染色 / ATP / ストレス応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)蛍光染色:酵母菌をYPD寒天培地に植菌し、好気及び嫌気条件(簡易型嫌気ジャー)で培養した。MitoTracker Green(MTG)でミトコンドリアを染色し、LED蛍光顕微鏡で観察した。好気条件の蛍光強度は嫌気条件のそれに比べて強く、再現性も良好であった。 (2)ATPの定量:YPD寒天培地で生育した酵母菌を用いて、昨年度の酵素処理(ザイモリアーゼ・ガラスビーズ)と熱処理の破砕法から界面活性剤とTCAを用いた破砕法に変更し、実験に供する菌体を少なくしたところ、数値にばらつきはあるものの、ATP生成量は常に「好気条件>嫌気条件」となり、再現性が大幅に改善された。 (3)アルコール発酵:アルコール発酵開始時の菌体量を増やすために、液体培養に変更し、流動パラフィンの重層で嫌気条件を再現した。嫌気条件下の3時間培養では、フラスコ内に泡が発生し、好気条件の1.5%に対して36.5%のエタノールが培養液中に検出された。抗アルコール脱水素酵素(ADH)抗体を用いた免疫染色は未着手となった。 (4)ストレス応答:YPD寒天培地とYNB寒天培地(飢餓培地)に酵母菌を植菌し、30℃で培養した。MTGでミトコンドリアを経時的に染色したところ、培養3日間以降では、YNB培地上の酵母菌の染色強度が低くなり、ミトコンドリアの減衰が確認できた。抗カスパーゼ抗体を用いた免疫染色は未着手となった。 (5)簡易型培養システムの開発:発泡スチロールの箱と使い捨てカイロで作成したインキュベータに、攪拌子を含む培地が入った三角フラスコと電池式マグネティックスターラーを組合せたシステムを考案し、(3)の実験に成功した。 (6)授業実践:高校の授業(50分×2コマ×3日間)では、バイオイメージングに対する生徒たちの反応は良好であったが、実験操作に気を取られ、授業時間内での理解が不十分となった。高校教諭のアドバイスを参考に、教材コンテンツの簡素化と授業マニュアルの改善を図った。
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