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2014 Fiscal Year Research-status Report

知識基盤社会における生涯職能学習のための制度と方法の調査研究と理論化

Research Project

Project/Area Number 26350277
Research InstitutionKyoto University of Education

Principal Investigator

西之園 晴夫  京都教育大学, その他部局等, 名誉教授 (90027673)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山西 潤一  富山大学, 人間発達科学部, 教授 (20158249)
山内 祐平  東京大学, その他の研究科, 教授 (50252565)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords地域活性化 / 中小企業のニーズ / 遠隔学習 / 実現可能性調査 / 無償の高等教育
Outline of Annual Research Achievements

現在,わが国では高等教育の改革が進められているが,それは大学が中心になっている.一方,近代化によってもたらされた大都市中心主義の政策の弊害として地域経済が疲弊し若者の就業が困難になっている.そこで地域振興と就業者や地域住民の協力を得て,地域固有の土着知,産業従事者の経験知などを活用して地域活性化を図るための生涯学習の枠組みならびに学習開発の方法論を検討している.
本年度は,農林業が主力産業となっている地域の行政担当者,農業改良に関する専門相談員,農業大学校の教員を中心に,人口減少が深刻化する地域への若者移住を促進させるため地域での生活と学習と就労を支える関係者にインタビュー調査を行った.インタビューの結果から土着知識を生かした就労支援や雇用を生み出すための学習支援のモデル化を図った.
われわれが今回取り組むのは,これまでに経験がなく知見の蓄積もほとんどない領域であり,まったく概念が確立していない分野であるが,整合性のある成果を期待して組織シンボリズムの枠組みによる記述と命題を積み重ねることによって土着の生涯学習理論を形成することが可能であると期待している.これを医学研究に喩えるならば風土病について研究することと対比できるだろう.他の地域の研究成果とは異なるであろうが,研究方法としては世界的に通用する概念を用いることができる.たとえば三者協働はtripartite collaborationに対応させているが,この分野での諸外国の事例と比較することも可能になる.さらに農業や漁業に関してはわが国の土着知はきわめて豊富であるので,研究と並行して地域の実態をさらに詳しく調査し記述する必要があるが,次年度以降の研究課題とする.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度は研究会を富山大学と東京大学で実施して研究分担者,連携研究者の共通理解を図った.それを受けて,平成27年度に京都府宮津市で講習会を開催することを企画し,中小企業診断士ならびに経営者が組織している一般社団法人バトルクレイン・プロジェクトの協力もえてビジネスゲームを体験するとともに,諸外国における無料公開の高等教育での職能育成に関わるコースを調査することとした.イギリスではOpen Universityの内部にあるOpenLearn,フランスの42プロジェクト,アメリカのMOOCならびにスウェーデンでのNet Universityの開設と2009年の閉鎖ならびにその後の対応などを調査してわが国の中小企業を基盤とする無料公開の高等教育の在り方を検討することになっており,その準備段階である.

Strategy for Future Research Activity

今後の研究としては,日本海地域振興遠隔学習ネットワークの構築と高・中小(企業)連携の制度などを研究することになっている.これら一連の研究においてOECDが出版している文献は重要な研究資料になるとともに,今後はバンコクにあるアジア太平洋地域事務所が展開している国際会議などにも研究成果を発表する予定である.

Causes of Carryover

生涯職能学習の進展を図るために,現場の状況と学習ニーズを把握するためのインタビュー調査の依頼をおこなったが複数名承諾が得られず,インタビューのテキスト化およびインタビュー先の関係資料の収集などにかかるアルバイト謝金に見立てていた分を使用することができなかったため.

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度のアルバイト謝金に上乗せして使用する予定であり,その仕事内容としては本年度において研究が十分に進められなかった部分の調査研究の補助を中心に計画している.

  • Research Products

    (4 results)

All 2014

All Presentation (4 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 地域固有の土着知を地域活性化に活動する学習開発の構想2014

    • Author(s)
      西之園晴夫・堀出雅人・望月紫帆・高橋朋子・東郷多津
    • Organizer
      日本教育工学会研究会
    • Place of Presentation
      椙山女学園大学
    • Year and Date
      2014-12-13
  • [Presentation] 学習者中心主義の背後にある課題2014

    • Author(s)
      西之園晴夫
    • Organizer
      日本教育実践学会第17回大会
    • Place of Presentation
      鳴門教育大学
    • Year and Date
      2014-11-01
  • [Presentation] 外部公式学習の社会的認知と職業能力の開発2014

    • Author(s)
      西之園晴夫
    • Organizer
      日本教育工学会第30回全国大会
    • Place of Presentation
      岐阜大学
    • Year and Date
      2014-09-19 – 2014-09-21
  • [Presentation] 工学的アプローチによる教育実践研究法の探求と学習開発研究への展開2014

    • Author(s)
      西之園晴夫
    • Organizer
      科学教育学会
    • Place of Presentation
      埼玉大学
    • Year and Date
      2014-09-13 – 2014-09-15
    • Invited

URL: 

Published: 2016-05-27  

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