2015 Fiscal Year Research-status Report
大学での情報科目における理解過程の可視化と診断・支援モデルの構築と評価
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26350285
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Research Institution | Reitaku University |
Principal Investigator |
匂坂 智子 麗澤大学, 外国語学部, 助教 (00637001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 庄寿 麗澤大学, 外国語学部, 教授 (70337723)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 学習状況 / 理解度 / 情報リテラシ / コンピュータ利用歴 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は昨年度作成したグループの分類モデルを再度検証するために、研究代表者が所属する大学(文系の外国語学部)において、新たに3つのデータ(学習結果、コンピュータ利用歴、学習方略)を取得した。データ取得の対象授業は、27年度前期に新入生向けに開講された必修の情報科目「コンピュータ・リテラシー」である。また診断後に提示するアドバイスを作成するために、今年度取得分と2012年度より取り続けているデータを使い、過去4年間にコンピュータ・リテラシー授業を履修する新入生達の間で、学習結果やコンピュータ利用歴に関して、どのように変化しているのか、その変化の推移について分析をした。その結果、わずか数年で学習者を取り巻くICT環境が大きく変化し、学習者のコンピュータ利用歴やPCスキルアップへのモチベーション、知識の低下が明らかになった。また特定の項目に関して、年度間で特徴的な変化があることがわかった。このような変化は、本研究が行っている学習者の理解過程、モデルの最適化、診断アドバイス作成内容にも影響する。今後はこれらの変化に対応するような支援を検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在の進捗状況は、昨年度に作成した学習者の特徴や分類モデルの再検証と最適化にとどまっていること。またこれとは別に、4年分のデータを分析した結果、年度間で学習者の特徴や理解度に変化がみられ、今後はこのような変化に対応するような支援や診断後のアドバイス作成の必要性など新たな課題もでてきた。現在、システムのプロトタイプの開発を進めているが、成果物としてまだ発表できていないため(3)やや遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は取得した3つのデータ(学習結果、コンピュータ利用歴、学習方略)のうち、学習結果とコンピュータ利用歴の2つに関するモデルの再検証と分析を中心に行った。28年度は学習方略のデータを使い学習者の特徴抽出と学習者モデルの作成を行い、これらをあわせて支援システムに応用していく予定である。またこれまでの分析結果をふまえて学習者の理解促進につながるような、応用システムについても検討する予定である。
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Causes of Carryover |
今年度は分析を中心に行った。当初予定していたモデル評価については、より洗練化をはかるために、新たに研究分担者を追加して行いたいと考え未使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
新たに研究分担者を追加しモデルの評価などを行うために、未使用額はその経費に充てることとしたい。また次年度は最終年度であるため、研究報告の回数を増やすなどしたい。
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Research Products
(1 results)