2014 Fiscal Year Research-status Report
小学校教師の保護者対応における変容プロセスと世代継承性に関する研究
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26350304
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| Research Institution | Hokkaido University of Education |
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Principal Investigator |
植木 克美 北海道教育大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (70292068)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 教師教育 / 保護者対応 / 世代継承性 / ふりかえり（省察） |
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| Outline of Annual Research Achievements |
小学校教師の保護者対応における変容プロセスと，そのプロセスにおける異世代の教師間の学び（世代継承性）について明らかにするために，研究初年度は，当初計画に従って，次の研究を行い，成果を学会で発表しました。
１、教職経験20年以上の小学校熟年教師が語る保護者とのかかわりのふりかえり（省察）を通して，保護者対応について学校教師の長期的な変容を教職経験との関係から，遡及的に明らかにするために，インタヴュー調査を実施し，事例研究を行いました。通常学級・特別支援学級担任，管理職，養護教諭のケースをそれぞれ複数取り上げ，合計で11ケースについて職務内容による要因を含めて検討しました。それぞれの教師が，その置かれた状況や文脈の中で，出会った保護者を以前にかかわった保護者に重ね合わせ類似点や相違点を見出しながら関連づけ，保護者対応を変化させていくことを明らかにしました。また，保護者対応における異世代間の学びは，教師である専門職間，さらに教師と保護者間でも成立していることを明らかにしました。
２、１の熟年期教師の比較対照群として，教職経験10年未満の若手期の小学校教師2名にインタヴュー調査を実施し，事例検討を行いました。その結果，若手教師は保護者対応において，異世代の教師からの支援を受けているという認識をもちながらも，孤軍奮闘しているという認識をもっていることが明らかになりました。
３、教師の専門性における世代継承性を検討するために，教職経験40年以上の退職教師（現在，教員養成に携わり，保護者対応等について専門的な知見を有する）を対象に，教職経験を初任から辿ったインタヴュー調査に着手しました。得られたインタヴューデータを，今後，保護者対応の視点から検討する計画です。
４、本研究対象の比較対照として，都市部新設保育所における保護者対応のプロセスを研究論文としてまとめました。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的を達成するために設定した次の3つの取組のうち，当初計画の１をおおむね達成したましたので，「おおむね順調に進展している」と評価しました。また，研修デザインの構想を学会発表できたので，３にも着手したと判断し，自己点検による評価を上記の区分としています。
１、熟年期の小学校教師にインタヴュー調査を実施し，若手期，中堅期，熟年期の3つの保護者対応について事例研究を行います。
２、熟年期の小学校教師にインタヴュー調査を実施し，保護者対応における小学校教師の長期的変容プロセスを教職経験との関係から検討し，長期的変容のプロセスモデルを生成します。
３、２のプロセスモデルを活用して，異世代の教師間の学びを支援する研修をデザイン，試行し，本研究の発展継続を試みます。
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| Strategy for Future Research Activity |
研究計画通りに，平成27年度には前年度に得られた事例研究の成果を基にして，保護者対応における小学校教師の長期的変容プロセスに関するインタヴュー調査を行い，変容プロセスモデルの生成に着手します。合わせて，教職経験40年以上の退職教師のインタヴュー調査を継続実施し，検討を加えていきます。そして，事例，プロセスモデルを活用して，異世代の教師間の学びを支援する研修をデザイン，試行し，本研究を発展継続していきます。
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| Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は，次の２つです。１、旅費が当初予算よりも安価で執行できたこと，２、前年度までに遂行した関連研究の調査資料を活用できたことと，調査協力者の都合により調査を一部，翌年度に継続実施としたために謝金の執行が当該年度に生じなかったためです。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
翌年度は，調査実施と成果発表に伴う旅費、資料整理に伴う人件費及び調査実施による謝金を請求しています。主として次年度使用額は，翌年度分として請求した助成金額のうち，継続実施となっている調査実施による謝金として執行していく計画です。
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Research Products
(4 results)
