2016 Fiscal Year Annual Research Report
Online Collaborative Space for Non-Native Teachers and Native Japanese Volunteers Teaching Japanese as Second Language in Asian Countries
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26350312
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Research Institution | Nagoya University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
加藤 由香里 名古屋外国語大学, 外国語学部, 教授 (90376848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 健司 横浜国立大学, 国際戦略推進機構, 教授 (20382830) [Withdrawn]
石川 正敏 東京成徳大学, 経営学部, 准教授(移行) (90332973) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ポートフォリオ / 教師支援 / 遠隔教育 / 多文化共生 / 教師の成長 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,国内外で日本語教師が行っている教育実践事例を記録し,利用者が目的に応じて,有効な指導事例を参照,活用できるシステムの開発を行っている。 実際にWEB上にサイト(http://lms.katoyukari.net/)を構築して,国内外から参加者を募り,日本語教師が自らの教育実践を記録し,それを相互に検討しあう活動をすすめてきた。さらに,個々の教師がどのように実践を行ったのかを電子ティーチング・ポートフォリオとしてWEB上に記録し,有効な教授スタイルの確立に貢献するかについても検討を行った。 1年間にわたる実践活動から(1)交流活動によって得られる成果が見えにくく,継続的な参加が難しい,(2)環境が異なる教師間での相互理解には時間がかかる,(3)個人の教育実践を対象として議論を行うことに抵抗感があるなどの問題点が明らかになった。これらの点を改善するには,参加者間の自己開示を容易にし,効率的に「指導事例」の共有化をすすめる方策が必要であることが示された。 そこで,参加者らがティーチング・ポートフォリオを作成し,それをペアとなった参加者同士で相互に検討する活動を取り入れた。これにより,「個人の教育実践を対象として議論を行う」ことに対する抵抗感が少なくなった。また,海外に派遣されている日本語教師にとっては,他の教師のティーチング・ポートフォリオを読んで意見を述べる活動を通して,他の教師の実践を知る機会となった。今後は,システムの機能改善の一環として指導事例の構成内容(「学習目標」,「指導方略」,「評価方法」など)を現場のニーズに応じて選択,変更できる指導事例データベースの整備を予定している。このような柔軟なデータベースを開発することで,教育情報の再利用と効率的な意見交換を促すことを目指す。
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