2014 Fiscal Year Research-status Report
オンライン授業学修者の集中度推定のための中枢神経系生体信号処理モデルの確立
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26350315
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| Research Institution | University of Yamanashi |
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Principal Investigator |
小俣 昌樹 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (60402088)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 生体信号 / 集中 / 計算タスク |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は，インターネットで提供されるオンライン授業の学修者の学修時の心的状態を推定するモデルの確立をめざし，その第一段階として，学修者の生体信号から学修への集中の程度を推定する数理統計モデルを確立することである．このモデルによって，従来ではコンピュータの操作履歴や小テストなどから断片的にしか把握できなかった学修者の状態を，心的状態まで含めて，連続的かつ客観的に把握できるようになると考える．
初年度である2014年度は，学修者が計算問題に取り組んでいる最中の生体信号，計算問題の成績，および集中に関わる心的状態に関する質問紙調査結果のデータから，心的状態を加味して成績を修正するモデルを検証した．測定した生体信号は，腹部の呼吸運動，手指の容積脈波，手掌の皮膚コンダクタンス変化，頭皮上の脳波，頭皮下2 cm程度の脳血流内の酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンとの比である．計算問題は，簡単な足し算，引き算，掛け算の繰り返しであり，これらの正答数，誤答数，回答数，正答率を成績とした．質問紙調査の質問は，疲れた，退屈な，慎重な，ていねいななどについて4件法で回答する項目で構成される．修正方法の分析および検証として，交差確認法のために記録したデータを学習データとテストデータに分けたうえで，学習データに関する重回帰分析を行なった．
この分析の結果，心的状態を加味して成績を修正する本研究のモデルには，生体信号の「容積脈波」や「脳波」が関わっていることがわかった．また，質問紙調査の「退屈な」という項目が修正に関わっていることがわかった．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画に即して，回帰モデルを構築するための分析および検証は実施できた．一方，当初計画では実験によって記録したデータに関してさまざまな数理統計モデルを当てはめて検証する計画を立てていたが，重回帰モデル以外での検証を実施・終了できなかった．
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は，実験によって記録したデータについて，被験者ひとりひとりのデータに着目して分析を続ける．その際，実験タスク実施直前の生体信号とその後の計算タスクへの集中との関係も検証する．また，重回帰モデル以外のさまざまな数理モデルへの適用も検討する．
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| Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は，今年度に購入した物品の購入額が当初計画時の予算額よりも安価となったことによって残額が生じたためである．
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額については，次年度の消耗品等の購入に充てる計画である．
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