2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development and evaluation of career support program for working mothers in Japanese companies
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26350338
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Research Institution | The SANNO Institute of manegement |
Principal Investigator |
荒木 淳子 産業能率大学, 情報マネジメント学部, 准教授 (50447455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 朝美 愛知淑徳大学, 人間情報学部, 准教授 (70568724)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | インクフーシブ・リーダーシップ / キャリア展望 / 組織コミットメント / ジョブ・クラフティング |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度夏から秋にかけ、株式会社ビジネスリサーチ社の協力のもと、人材系企業A社の社員(正社員、非正社員)200名に対して、キャリア展望、仕事に対する意識と上司のリーダーシップ(インクルーシブ・リーダーシップ)とに関する自記式の質問紙調査を実施した。インクルーシブ・リーダーシップとは、上司と部下との関係性に着目するリーダーシップ論の一つで、インクルーシブ・リーダーシップはフォロワーに心理的安全をもたらし、創造的な行為を促進する働きがあると言われる。 分析の結果、正社員と非正社員との間にはキャリア展望や組織コミットメントには統計的に有意な違いが見られた。一方、上司のインクルーシブ・リーダーシップ、ジョブ・クラフティングについて尋ねた質問では、正社員と非正社員との間に有意な差は見られなかった。このことから、上司のリーダーシップは正社員と非正社員とで大きな差はなく、また仕事に対して自ら創意工夫するなどのジョブ・クラフティング行動も正社員と非正社員との間に大きな違いがないといえる。また、上司のインクルーシブ・リーダーシップは、正社員、非正社員ともに組織コミットメントを高めることでジョブ・クラフティングを高めていた。インクルーシブ・リーダーシップは、従業員の組織コミットメントを高め仕事に対するジョブ・クラフティング行動を促進するといえる。 質問紙調査の結果はまだ分析途中であるが、正社員だけでなく非正社員に対してもインクルーシブなリーダーシップは効果があり、インクルーシブリーダーシップを発揮する上司のもとでは、非正社員であっても長期的なキャリア展望や組織コミットに関係なく自分の仕事について創意工夫をしようとすることが示唆された。
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