2015 Fiscal Year Research-status Report
近世城下町の資源利用と文化・流通に関する動物考古学および同位体考古学的研究
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26350376
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| Research Institution | Hiroshima University |
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Principal Investigator |
石丸 恵利子 広島大学, 総合博物館, 研究員 (50510286)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 穣 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (30280712)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 動物考古学 / 同位体考古学 / 近世城下町 / 動物資源利用 / 同位体分析 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、遺跡から出土する動物遺存体の観察や計測と同位体分析、また文献情報などの複合的な考察によって、近世城下町での動物資源利用の様相、文化・技術の発達、ものの流通の特徴を抽出し、中国四国地方を中心とする地方近世城下町での人々の暮らしを具体的に明らかにすることを目的としたものである。
本年度は、これまで分析や資料調査の主な対象としてきた島根県の松江城下町遺跡資料（哺乳類）の炭素・窒素同位体分析と、出土ウシ角資料約30点の実測による図化など、資料収集を中心に研究を進めた。また、関連する遺跡として、四国地方の徳島城下町遺跡出土資料の実見や同位体分析によって哺乳類と魚類の貴重な同位体データを得ることができた。広島県に所在する遺跡として広島城下町遺跡と四日市遺跡（近世市宿跡）などから出土した貝類の実見や計測および骨角器の実測など、有用な多くの比較データの収集をおこなった。
その一方で周辺遺跡での資料調査が実施できず、計画を順調に進めることができなかった。
また、研究の成果発信も予定通り実施できなかったが、すでに次年度3回（4月・6月・8月）の学会発表を予定しており、その準備を整える段階までは進めことができている。
現在のところ少数ではあるが複数の城下町遺跡資料を実見し、比較できたことで、城下町によって動物資源利用にやや差が認められることや、絵図などによる情報から出土地点の性格（上級武士か町屋などの差）を把握することで、各遺跡の出土資料の特徴を抽出することができつつあると言える。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度、計画がやや遅れていたため、今年度予定していた資料調査（資料の実見や計測）がやや不十分であったが、同位体分析などの科学分析については予定通り進めることができている。
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| Strategy for Future Research Activity |
これまでやや遅れている周辺地域の近世遺跡のデータの収集を精力的に進め、比較資料の増加に努める。また、これまで比較資料として対象としていなかった遺跡においても資料調査の機会が得られたため、それらの遺跡資料のデータも追加して研究を進める計画である。同位体分析についてはこれまで通り、対象資料を増やして対応する。
また、最終年度の成果発信の具体的な方法、また場所や時期などについての準備を開始する。
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| Causes of Carryover |
予定していた資料調査を1件実施していないため、旅費を繰り越すこととなった。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
データ収集のための資料調査を計画的に実施することによって予算執行に努める。
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Research Products
(4 results)
