2015 Fiscal Year Research-status Report
組織に対する的確な改善目標と質保証された効率性測定を両立するDEA理論の構築
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26350421
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
関谷 和之 静岡大学, 工学部, 教授 (60256667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 和敏 静岡大学, 工学部, 准教授 (00312819)
山本 芳嗣 筑波大学, システム情報工学研究科(系), 教授 (00119033)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 経営効率性分析 / 最適化 / 凸解析 / DEA |
Outline of Annual Research Achievements |
最短距離DEAにおける単調性は順位付けの信頼を与える性質である.しかし,最短距離DEAでは必ずしもその性質は保証されないことが反例により自身を含め複数の研究者から報告がある.そのため,その性質保証のために,様々な工夫が提案されている.その工夫の1つとして,拡張ファセット法により生産可能集合を拡張することが海外の研究者から発表されている.この生産可能集合拡張は単調性を保証するだけでなく,ノルムをL1ととれば,線形計画法で計算可能である.そのような長所がある一方,必ずしも拡張ファセット法により生産可能集合拡張が可能であるわけでない. 今年度は,拡張ファセット法により生産可能集合拡張の可能性を凸解析と実データによる数値実験により検証した.規模の収穫可変である生産可能集合では,拡張不可能であることが発生することを示した.20個の実データセットを用いた数値実験では,規模の収穫一定である生産可能集合ではデータセット1個を除いて拡張不可能であることが発生することを確認した.さらに,過剰評価の問題はどのデータセットでも発生することも確認した.これらの成果を日本OR学会研究発表会で口頭発表し,EJORに投稿中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
科研費で揃えられた文献と整備された計算機環境を十分活用することで,数値実験がスムーズに実施できた.さらに,その実験結果を研究分担者である安藤先生とは論文作成上で十分な議論ができた.
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Strategy for Future Research Activity |
投稿論文の採択を目指し,改訂作業を進める.さらに,昨年度の成果であるFDH生産可能集合上の最短距離DEAの応用を推進する.これらの研究成果を国内外で口頭発表,論文発表する.
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Causes of Carryover |
最終年に向けて成果発表のための旅費充当に予定している.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究分担者を含め成果発表の学会参加を増やす予定である.
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