2015 Fiscal Year Research-status Report
電磁気を使用した経鼻胃管の誤挿入防止のための管先端位置検査法の開発
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26350453
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
後藤 雄治 大分大学, 工学部, 准教授 (00373184)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 経鼻胃管 / 位置推定アルゴリズム / 進化戦略 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、経鼻胃管の先端部に配置した3軸検出コイルで検出した磁界値から、その3軸位置を計算するプログラムの開発を実施した。 本年度は、短時間で経鼻胃管先端部(3軸検出コイル部)の位置を計算し、その位置の奇跡を視覚的に、リアルタイムで表示させるプログラムの開発を実施した。ここでは、3軸検出コイル部の位置推定アルゴリズムに、大域的最適解が得られる進化戦略(Evolution Strategy, ES)を導入し、開発を実施した。本手法では、経鼻胃管先端部に3軸検出コイルを設置し、体外に10個の交流励磁コイルを非接触で配置し、交流磁界を印加させ、交流磁界の強さから管先端部の位置(検出コイル位置)を推定する手法を提案している。10個の励磁コイルに0.01秒間隔で1個ずつ交流電流を通電させて、10個の励磁コイル全てから磁界が発生する。この磁界を3軸検出コイルで計測し、位置を計算するプログラムの開発を実施した。全磁界印加時間が約0.1秒であり、その磁界を計測して位置を推定する計算時間は、多少の時間変動を有するが、CPUがCeleron(R) 2.2GHz、メモリが752MBのNEC製ノートパソコンを使用して約0.5秒を実現した。これにより、1ケースの位置推定の合計時間は約0.6秒を可能とした。また位置の推定誤差は、理想的に磁界計測が行われたと仮定すると、0.01%以下となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複数の解析アルゴリズムでの比較までは実施できなかったが、当初の計画である、進化戦略を使用した位置推定計算プログラムの開発は実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度で、研究室レベルでの基礎的な実験および位置を計算するプログラムの開発は実施できたため、現在、臨床試験への準備のための基礎実験を実施している。平成28年度は、本手法を使用した臨床試験を実施し、本提案手法の実用性を検討する予定としている。
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