2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Inspection Method of Tip Position of Nasogastric Tube using Electromagnetic Field
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26350453
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
後藤 雄治 大分大学, 工学部, 准教授 (00373184)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 経鼻胃管 / 電磁気検査 / CTスキャン / 臨床試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、電磁気を使用した経鼻胃管先端位置推定法の検討を行った。ただし、経鼻胃管の挿入は、心臓手術の様な大がかりな手術とは異なり、手術室ではなく一般病棟の寝室で行われ、また多くの場合、医師ではなく、看護師が行う。そこでここでは、利便性の追求を行い、一般病棟の寝室での実用化を目的とした。本提案手法では、経鼻胃管先端部に3軸検出コイルを設置し、体外に10個の交流励磁コイルを非接触で配置し、交流磁界を印加させ、交流磁界の強度から管先端部の位置(検出コイル位置)を推定する手法を提案した。まず、本提案検査システムの試作を行い、大学の研究室レベルで十分に安全性、機能性を確かめ、人体模型を使用して検証実験を実施した後、実際の臨床実験による検討を行った。本研究で得られた知見を以下にまとめて示す。 ①人体外の腹部に設置した10個の励磁コイルそれぞれから発生する交流磁界の強さを、経鼻胃管先端部に設置した3軸検出コイルで測定することにより管先端の位置を、推定できる事を示した。 ②本提案手法では10個の励磁コイルで構成される三角形内で、深さ方向が70 mm~150 mmであれば誤差10 mm以内で推定が可能であることが分かった。 ③人体模型及び人体におけるCTスキャン検査装置との比較検証実験で、誤差10 mm以内で管先端位置を推定することが出来た。実際の臨床において経鼻胃管先端部の位置推定に求められる精度は誤差10 mm程度であるため、本提案手法が使用できる事が示せた。今後は、実用化に向けて位置精度の向上や装置全体の小型化、コストの改善等の検討を行うと共に、臨床試験において、実用性を検討する予定である。
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