2014 Fiscal Year Research-status Report
レーダ映像強度特性の解明による海難防止に関する研究
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26350464
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Research Institution | Hiroshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
水井 真治 広島商船高等専門学校, 商船学科, 教授 (50249843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 多津人 海上保安大学校(国際海洋政策研究センター), 国際海洋政策研究センター, 教授 (90559220)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 安全情報 / 船舶の事故防止 / 海洋構造物 / 船舶の夜間事故 / 船舶用レーダの映像 / 反射強度の解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
開発した12bitの信号で反射信号を出力する形式のレーダ画像変換装置を用いた小型船を対象とした実験を行い,小型船のレーダ反射強度の特性を実験的に明らかにした。次の知見が得られた。 (1)レーダのアナログ信号を指定範囲について,デジタル信号に変換可能なレーダ画像変換装置を開発した。 (2)固定物は小型船のような小型反射物より,反射強度が強いことが明らかになった。 (3)レーダリフレクターを設置した小型船と設置していない小型船では,レーダリフレクターを設置した小型船の方が,反射強度は大きいことが分かった。 (4) レーダリフレクターがあると約10~20dBm電力比が大きくなり,同リフレクターが有効であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以下のシステムを開発した。 開発したシステムは船舶用のレーダ信号が信号変換器を経てレーダ画像変換装置,そして表示用パソコンで表示可能なシステム開発を初年度に行った。すなわち,信号変換器には検波信号レベル変換器と掃引パルスレベル変換回路がある。 信号レベル変換器からの出力はレーダ画像変換装置の高速A/D変換器,高速バッファメモリそして高速DIOカードから表示用パソコンへとデータが流れる方式とした。上記の開発したシステムを利用した基礎的な実験及び解析を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
2014年度(初年度)に計画どおり,「レーダ映像の2次元分布を解析できる画像変換システムの開発」を行った。2015年度以降に開発したシステムを利用した「データ解析手法開発」及び「橋梁などの海洋構造物の交通環境に与える影響に関するデータを移動用実験レーダの活用により大型橋梁付近海域において現地実験を行いデータの収集と電波障害の改善手法の開発」を行う予定である。 今後,システム開発とデータの解析による改善手法開発を連動させて慎重かつ綿密な実施計画を立案し,残りの2年間で課題の解決に取り組みたい。
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Causes of Carryover |
画像変換装置が、当初予定よりも大幅に安価に入手できたことにより、次年度使用額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実績が概ね順調に成果をあげているため、国内での学会発表を追加で検討し、旅費として使用する。
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Research Products
(3 results)