2014 Fiscal Year Research-status Report
超高磁場MRIに好適かつ安全な撮像原理の確立と品質管理の基盤整備
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26350471
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| Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
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Principal Investigator |
上口 貴志 独立行政法人情報通信研究機構, 脳情報通信融合研究センター脳機能計測研究室, 主任研究員 (80403070)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 幸子 大阪大学, 医学部附属病院, 医療技術職員 (40623054)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | MRI / 超高磁場 / 画質 / 脳活動 / 脳機能計測 / 品質管理 / 安全性 / 撮像技術 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では，脳機能計測を目的とするヒト用超高磁場（7T）MRIにおいて，被験者の安全を確保しつつ，高精度かつ安定的に撮像を行うための計測技術と，おもに画質面での品質評価技術の確立を目指す．今年度は，以下の検討を行った．
まず，超高磁場MRIによる撮像を実施するうえで生じる諸問題を明確にするため，画像の空間的精度，時間的安定性，ノイズ特性などをさまざまな条件下で測定し，それをもとにヒト脳機能計測に適した撮像パラメータを探索した．ヒト脳機能計測では，高磁場になるほど，空気や骨構造と近接する領域において磁化率勾配に伴う歪みや信号損失が著しくなるが，撮像法を最適化していくことで，従来の撮像法では評価困難な領域の描出に成功した．
つぎに，超高磁場脳機能計測において問題となる心拍由来の生理的ノイズに着目し，心拍同期下での脳機能計測法を開発した．心拍同期法自体は臨床用MRIで広く用いられている技術であるが，脳機能計測では心拍数の揺らぎが強いノイズを惹起するため，一般に適用は困難である．そこで心拍数の揺らぎに起因するノイズを精度よく安定的に推定し，それを除去する方法を開発した．
このような撮像法最適化を行ううえで，画像のノイズ特性は重要な情報を与える．しかし，画質改善を目的としたさままな技術を併用するほど，ノイズ特性の測定・評価は難しくなる．そこで，画像から非ノイズ成分を抽出することで間接的にノイズ成分を測定する方法を検討し，ファントムを用いた実験系で十分な精度が得られていることを確認した．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト用7T MRIを用いて，静磁場やRF磁場の均一性評価や撮像パラメータ等の最適化を実施しており，格段に画質が向上した．安全面でも問題は生じていない．一方で，性能試験用ファントムの組成，構造等，さらに検討の余地のある実験項目もあるが，研究計画全体から現時点での進捗を評価すると，おおむね順調であるといえる．
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| Strategy for Future Research Activity |
当初の実施計画に沿って研究を進める．さらに今年度に実施した性能試験用ファントムの組成等について，より詳細な検討を加える予定である．
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| Causes of Carryover |
性能評価試験用ファントムを2体，導入予定であったが，まだファントム充填材料の検討を行っている段階でもあり，1体のみの導入となったため．また，画像解析用計算機と組織等価材料の購入を予定していたが，いずれも次年度以降に実施する実験内容の詳細をもう少し検討してから仕様等を決定したいと考え，導入を見送ったため．
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
計算機シミュレーションに供する計算機を導入する．またファントム実験系を確立するために必要なファントム充填材料および生体等価材料を購入する．
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