2015 Fiscal Year Research-status Report
容器やシェルによる重要構造物の耐震性能に及ぼす長期劣化や温度変化の影響検討
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26350478
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
武藤 厚 名城大学, 理工学部, 教授 (90278325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 賢 名城大学, 理工学部, 教授 (30121510)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | シェル容器構造 / 鉄筋コンクリート構造 / 耐震性能 / 耐震診断 / 耐震補強 / 劣化後耐力 / 長期特性 / カーボン補強 |
Outline of Annual Research Achievements |
・カーボンファイバシートによる補強効果に関する検討; 鉄筋コンクリート(RC)アーチを用いた動的破壊実験/数値解析による検証を実施済であるが、比較的簡便な施工で高い補強効果が期待できるカーボンファイバシートによる補強効果に関する性能比較実験を、RCと同様の実験により比較し、その効果を定量的に評価・推定するための解析モデルを構築した。 具体的には、既に実施済の鉄筋コンクリート造(RC)の場合の地震波再現の破壊実験に関して、新たにカーボンファイバー補強試験体(CFRC)を製作し、同様に実験を実施した。また、そのシミュレーションモデルを同定・検証を進めた。これにより、長期による劣化を考慮した場合でも、耐力に余裕のある補強の可能性検討とその効果を予測するための数値モデルを確立するための基本データが得られた。 ・前年度(平成27年度)実施の、実機大型シェルの測定の実施についても継続検討し、長期モニタリングを継続し、現在その結果の分析中であり、一部データを公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・カーボンファイバシートによる補強効果に関する検討; 性能比較実験は順調に終了し、補強の有効性を確認することが出来た。現在データを分析中であるが、数値予測モデルの検証としては、一部予測と異なる挙動を示しており、現在モデルの改良中である。 ・前年度(平成27年度)に実施した、実機大型シェルの長期変形・クラック等に関して建設から5年間の計測を本年度までで終了することが出来た。現在データを分析中であるが、数値予測モデルと良好な対応を示しており、貴重なデータを得ることが出来た。中間の成果として、一部のデータを学会にて公開した。
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Strategy for Future Research Activity |
・耐震性能検討までの拡張の実施 ここまでの損傷と静的な特性に関する解析モデルの開発と検証を受けて、動的な問題にまで数値解析手法を展開し、耐震性能(耐震余裕度に対する検討を含む)に関する総合的な予測モデルを構築する(定式化・ソフト開発)。当該部分の検討は、劣化を考慮した後の動的な複合非線形問題の数値解析の実行に関する有限要素法による定式化とそのプログラミングである。また、その検証として具体的な事例について数値解析を実行し、検証を実施する。既存施設の劣化診断・補強案策定時のみでなく、新規の構造設計時の安全率設定に際して有益な情報を提供することも視野に入れて検討する予定である。
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Research Products
(4 results)