2017 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of catheter ablation on sympathetic nerve activity in atrial fibrillation
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26350497
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
村井 久純 金沢大学, 医学系, 助教 (80456417)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 心不全 / 筋交感神経活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
心臓における交感神経刺激受容体に対するカテーテル焼灼の影響 心臓における交感神経刺激受容体焼灼の効果を検討するために心房細動患者におけるアブレーション前後での筋交感神経活動(MSNA)の評価を行っている。これまでに、心臓機能に異常のない発作性心房細動患者にて12例(平均年齢 58±12歳)、心機能低下(左室駆出率<35%)の発作性心房細動例8例(平均年齢62±14歳)までの症例を登録した。まず、心機能正常群においては、アブレーション治療前後において、心拍数の上昇を認めたが、血圧、心機能、BNPおよびMSNA(32±9vs34±11 bursts/min)の改善は見られなかった。しかしながら、心機能低下群においては、心拍数、血圧に変化は見られなかったが、心機能、BNPおよびMSNA(58±15vs45±12 bursts/min)の改善傾向が見られた。 また、MSNAの詳細な評価としてsingle-unit MSNAにても評価したところ、心機能定価例においては、single-unit MSNAも低下傾向が見られていた。また、圧受容体感受性評価を行ったところ、両群とも明らかな変化は見られなかった。 これらのことは、心不全においては、心臓内の交感神経刺激受容体の焼灼により求心性の交感神経活動が低下し、結果として遠心性の交感神経活動である筋交感神経活動が低下したと考えられる。過剰な交感神経活動の亢進は心機能の低下につながるため、心房内の受容体焼灼は、心房細動を抑えるだけでなく有効な治療と考えられる。 現在、心不全患者における心房細動アブレーションが予後改善に効果的であるという結果が大規模試験して証明された。我々の結果は、心房細動のアブレーションが、心房細動をただ焼灼するだけでなく、付加的に交感神経活動の低下作用ももたらし心不全に対して効果的に働いていることを証明していると思われる。
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Research Products
(7 results)