2016 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of formation process of new blood vessels network caused by carcinogenesis
Project/Area Number |
26350555
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
石田 弘樹 岡山理科大学, 理学部, 准教授 (50413761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安東 嗣修 富山大学, 大学院医学薬学研究部(薬学), 准教授 (50333498)
八賀 正司 富山高等専門学校, 商船学科, 教授 (80123305)
秋口 俊輔 富山高等専門学校, 電子情報工学科, 准教授 (50462130)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 発癌 / 新生血管 / 血流計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,発癌に伴う新生血管を血流速の情報を元に可視化し,癌腫瘍の成長に伴う新生血管のネットワーク過程を記録し,そのメカニズムの解明に取り組んだ.3年の研究期間の最終年度である本年度は,昨年度までに開発した血流イメージング装置を実際に臨床現場で利用できるように改良,改善を行った.特に受光部の光ファイバーデバイスを1次元配置から2次元配置したデバイスに変更することで,これまで問題であった計測時間の長さを改善することができた. 改善前の1次元配列の光ファイバーデバイスを用いた場合では,レーザー光を電動ステージを用いてトラバースしながら計測する必要があり,最低でも10分程度の計測時間が必要であった.この間,測定対象が動かないように固定しなければならなかったが,計測中に血管位置が僅かでも動くと正確な血管径や血流速値が取得できない欠点があった.しかし,改善後の2次元配置の光ファイバーデバイスでは,レーザー光のトラバースが必要なくなり,1秒程度の非常に短い時間で計測を完了することができより確度の高い計測データを得ることができるようになった. また,この改善に伴い,血管内の速度分布の瞬時値を得ることができるようになった.改善前の装置では,流速値は,計測時間内での平均値としてしか得ることができなかった.血流は脈動流であるため時間平均してしまうと血管壁に加わっている圧力の大きさを正しく評価することはできないが,瞬時値であれば,血管壁に加わる最大圧力を知ることができる.研究期間では,人工流路に非常な小さな狭窄部を作り,この流路に脈動流を発生させ狭窄部付近の流速分布イメージングを瞬時値として計測可能であることを確認した.これらの研究成果は,Journal of Applied Physics に掲載された.
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