2017 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of change in self-reflection ability on brain activity during the self related decision making task
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26350577
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
宮本 礼子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (70404944)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | self-reflection / metacognition / decision-making / fMRI / human brain / longitudinal study |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、2種類の内省プログラム前後における意思決定課題実施中の脳活動をfMRIによって計測し、内省能力の変化の違いが意思決定時の脳活動に及ぼす影響を明らかにすることを目的に、19~40歳の右利き健常男女26名を対象とした縦断研究を実施した。 内省プログラムには、SeminarプログラムとLectureプログラムを用意し、それぞれに13名ずつの対象者を割り当て、それぞれS群・L群とした。プログラム実施はいずれも1回とし、プログラム実施前後にfMRI撮像を実施した。2回の撮像前にはRosenberg self-esteem scale(以下SES)とMetacognitive Awareness Inventory(以下MAI)を実施した。MRI撮像時には、自己価値に関する意思決定課題(DM課題)と単語の長さ判断課題(Word課題)を実施した。これらの課題に用いる刺激はすべて同一のものとし、教示だけを変更して反応の変化を追跡した。2種の課題は40秒(1課題8秒×5つ)ごとランダムに提示され、課題間には次の課題の教示と休息画面をそれぞれ8秒ずつ挟んだ。 分析の結果、2群間の年齢及び実験実施期間に有意差は認めなかった(p>0.05)。自記式尺度は、SES,MAI共にプログラム前後で有意な差は生じず、群間比較においても有意差は認めなかった。ただし尺度間の相関は、いずれの群でもプログラム後に増加傾向を認めた。一方脳活動ではS群のみ、プログラム後のDM vs.Word条件下で内側前頭前野、中心前回内側部、楔前部、前部帯状回に有意差を認めた(p<0.001, uncorrected)。これは最初に内省に関与する脳領域を報告したSterlingら(2002)の部位に類似していたことから、S群では内省能力が促進されていた可能性が示唆された。 今後は対象者数を増やした精緻な分析が求められる。
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Research Products
(2 results)