2015 Fiscal Year Research-status Report
スチーム・フット・スパの心不全・高血圧の改善効果及び認知機能改善効果の検証
Project/Area Number |
26350579
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
小池 好久 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (20368723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加納 良男 吉備国際大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70116200)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | スチームフットスパ / 血圧 / 末梢血管血流 / 鼓膜周辺温 / WHO QOL-26 / GDS / 自律神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
介護保険制度のもとケアマネジメントを受けている在宅高齢者(10名)及び,スチームフットスパに興味をもたれたその介護者(2名)を対象に,4週間連続してスチームフットスパを使用してもらい,スチームフットスパの血流改善の効果を主に検討を行った.最終的には,3名の在宅高齢者が,風邪等で中途離脱している.
血圧についての効果.脈圧が1週目(p<0.05)・2週目(p<0.05)・3週目(p<0.01)・4週目(p<0.05)で優位に低下した.また,収縮期血圧は,1週目(p<0.05)・2週目(p<0.01)・3週目(p<0.01)・4週目(p<0.05)で優位に低下した.平均血圧は,1週目(p<0.01)のみ有意に低下した.拡張期血圧は,いずれの週も有意差はでなかった.内頸動脈の血流温度を反映するとされている鼓膜周辺温においては,2週目(p<0.01)と4週目(p<0.05)に優位な上昇がみられている.Tas9-Viewを用いた,自律神経の分析と末梢血管血流の分析においては,今回,有意な差はみられていない.検証開始前と,検証終了後に取ったWHO QOL-26(WHO Quality of Life 26:主観的幸福感や生活の質を見る自己評価スケール)においては,前後の平均値には,有意な差は認められなかった.下位項目(4項目)においても有意な差は生じなかった.また,Geriatric Depression Scale(GDS:自己評価式高齢者抑うつ尺度)簡易版においても,検証前後の比較では,有意な差は生じなかった.
これらのことから,4週間の連続的スチームフットスパの使用は,高血圧の改善効果が期待でき,また,鼓膜周辺音温の有意な上昇は,下腿の温度覚を刺激した結果,脳のマイネルト基底核を刺激した結果ではないかと推測することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
スチームフットスパの,血流改善につていは,対象者が少ないもののある程度その効果は期待できることが推測される.また,高齢者の認知機能低下に対する効果の検討は,Effect of a steam foot spa on geriatric inpatients with cognitive impairment: a pilot study. Y koike etc.Clinical interventions in aging 8 543-548 2013で行っている.現在,認知症者(軽度~中等度に認知機能障害者)への効果の検討を現在模索中である.但し,温熱療法であるため夏場の使用には制限がかかるため,秋以降の検討に向けて準備中である.
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Strategy for Future Research Activity |
上述の理由で述べた内容と同じである.現在,認知症者(軽度~中等度に認知機能障害者)への効果の検討を現在模索中である.但し,温熱療法であるため夏場の使用には制限がかかるため,秋以降の検討に向けて準備中である.
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