2014 Fiscal Year Research-status Report
体内力源型能動義手使用者の基礎的な義手操作技能を評価する指標の開発
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26350624
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
梅舟 久美子(笹尾久美子) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (30404932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 豊太(濱口豊太) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (80296186)
石岡 俊之 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (50548914)
中村 裕美 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (20444937)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 能動義手 / 評価 / SHAP |
Outline of Annual Research Achievements |
日本では体内力源型能動義手使用者の基本操作技能を評価できるツールの開発が必要である.欧米では,上肢切断者に特化した評価指標としてSHAP, ACMC, UEFS, TAPESが挙げられるが,日本ではこれら4つの評価指標はすべて未だに導入されていない.日本で考案された上肢切断者の評価指標は,兵庫県立総合リハビリテーションセンターのADL評価表のみであり,義手使用者の基礎的な操作技能を評価できる日本の評価指標は皆無である.そのため,日本では代替として簡易上肢機能検査(STEF)を用いた評価が行われているが,STEFは国際標準化されておらず,義手には不可能な物品操作課題があり,十分な評価になり得ていない.本研究は,体内力源型能動義手使用者の基礎的な義手操作技能を評価する指標を作成し,臨床評価に応用することを目的とした.本研究で開発する検査の妥当性はSouthampton Hand Assessment Procedure (SHAP)を用いて行うため,併せてSHAP日本語版の作成・検証も実施する.本年度は,上肢切断者の操作能力を測定するための機器の開発およびSHAP日本語版のバックトランスレーションを実施した.当初は,これまでの研究で使用していた機器の中で廃盤となった機器に関しては代替となる機器を購入する方向で検討していたが,工学系の研究協力者と検討した結果,新たに測定可能な機器を開発することとした.また,併せて他の項目においてもタブレットやPCと連動させて測定できる方法に変更可能な項目に関して検討し,検討した項目に関する機器の試作も実施した.SHAP日本語版検証作業においてはバックトランスレーションを実施し,SHAP原作者側とともに内容の精査を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は,これまでの研究で使用していた機器の中で廃盤となった機器に関しては代替となる機器を購入する方向で検討していたが,研究協力者と検討した結果,新たに測定可能な機器を開発することとした。また,併せて他の項目においてもタブレットやPCと連動させて測定できる方法に変更可能な項目に関して検討し,検討した項目に関する機器の試作も実施した。このため、機器の検討・開発に時間を要したことから当初予定していたデータ収集まで至らず、進度が遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は、試作した機器の本作を製作する。また、倫理審査申請を行い、承認後、本作を用いて上腕切断者へのデータ収集を開始する予定である。SHAP日本語版に関しては、原作者側と精査した内容を踏まえた最終版の日本語版を作成する。作成した手順書を用いて一般成人を対象にSHAPを実施し、信頼性の検証を行う予定である。
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Causes of Carryover |
これまでの研究で使用していた機器の中で廃盤となった機器に関しては代替となる機器を購入する予定でおり、そのための資金を計上していた。しかし、検討の結果、新たに機器を開発することとし、その余剰金が発生した。また、機器の検討や開発の決定までに時間を要し,当初予定していたデータ収集まで至らなかったことから、さらに差額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度は、試作した機器の本作の製作および研究協力者への謝金を中心に執行していく予定である。本作の製作では、本研究は研究協力者と協力してデータ収集を行うため、機器が2台必要となり、2台分の本作製作費を計上している。研究協力者への謝金として、本作製作に協力していただく研究協力者への謝金、実験へ協力していただく上肢切断者や一般成人への謝金を計上している。その他、データ収集に要する施設への旅費や研究打ち合わせに必要な旅費を計上している。
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