2015 Fiscal Year Research-status Report
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26350634
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Research Institution | Kinjo University |
Principal Investigator |
佐々木 賢太郎 金城大学, 保健医療学部, 准教授 (90512476)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 固有感覚 / 転倒 / 地域在住高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度の研究概要は、白山市の各地域で行われている「ふれあいサロン」を訪問し、平成26年度に製作した固有感覚測定装置を用いて地域在住高齢者の膝関節運動覚を計測し、膝関節の固有感覚機能と転倒頻度の関連性を明らかにすることであった。 白山市社会福祉協議会の協力を得て、4月から各地域で行われているふれあいサロンの担当者と打ち合わせを行い、研究概要、スケジュールや計測内容などについて説明を行った。8月下旬から9月中旬にかけて、本研究に協力が得られた4箇所のふれあいサロンを訪問した。また、ふれあいサロンとは別に、計測に協力して頂ける方には研究機関まで来て頂いて計測を行った。研究参加者は合計84人であった。60歳以上の地域在住高齢者を対象として、感覚(膝関節運動覚、膝関節位置覚、足底の表在感覚)、筋力(一側下肢の挙上筋力、足趾把持力)、片脚起立時間、注意力を計測した。ふれあいサロンには研究責任者のゼミナールに所属する学生とともに訪問し、計測後に学生による転倒に関する講話と転倒予防の体操を実施し、地域高齢者と学生の交流を図った。 得られたデータを解析した結果、膝関節運動覚の閾値と転倒頻度には関連性が認められなかったが、転倒の代用マーカーである片脚起立時間の影響因子として膝関節運動覚が抽出された。 1月から、平成28年度に作成予定のパンフレットの内容について、印刷会社と協議を開始した。計測結果の掲載に加え、今回得られたデータから白山市在住高齢者の身体特性に見合う体操について検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたすべての計測を完了し、データの解析も終了している。また、平成28年度に地域へ配布するパンフレットについても内容は確定し、製本、印刷の目処も立っている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度の概要は、パンフレットの作成、配布と、研究成果の公表である。パンフレットは6月初旬には完成予定であり、順次地域へ配布する予定である。研究成果については、学術大会での発表、研究機関で実施される公開講座での発表についてすでに日程が確定している。そのため、当初の予定どおり、研究を推進していく。
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Causes of Carryover |
当初の予定していた数よりも研究参加者が多く、それに伴って計測時間が大幅に延長したため、人件費・謝金の額が増加した。また、社会福祉協議会、ふれあいサロンの担当者と討議し、本研究はサロンの活動の一つとして実施するため、サロン参加者への謝金支払いは行わないこととなった。その代わりとして、各サロンに手土産を購入したため、その他の金額が増加した。上記の増加分を旅費を減額することで賄った結果、差額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の研究計画に挙げた物品費に加算して使用する予定である。
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