2014 Fiscal Year Research-status Report
タブレットPCを用いた自閉症スペクトラム児への言語・協調運動促進プログラムの開発
Project/Area Number |
26350641
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Research Institution | Kansai University of Welfare Sciences |
Principal Investigator |
大歳 太郎 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 教授 (40336483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 哲 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (10216658)
中井 靖 宮崎大学, 教育文化学部, 講師 (80462050)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 自閉症 / 広汎性発達障害 / 自閉スペクトラム症 / 協調運動 / タブレットPC / プロソディ / 言語 / 作業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,広汎性発達障害児(自閉スペクトラム症児)に対して,表出言語のプロソディ解析ソフトを作成し予備実験を行い,同時にこれまでの研究で進めている感覚と協調運動の評価を一部実施することを目標とした。 表出言語のプロソディ解析ソフトは改良を行い予備実験を行う予定である。感覚面の評価に関しては,学童児の広汎性発達障害(PDD)を対象に,足底からの振動刺激(Foot Vibration,以下FV)が立位バランスに及ぼす影響を検討した。対象は,6歳から11歳までのPDD男児24名を,FV群15名(7.4±2.0歳)とBP(Balance pad,以下BP)群9名(8.3±2.0歳)に無作為に振り分けた。2)FV群には,Power Plate(プロティア・ジャパン製)を用いて,周波数30Hz(30秒間)刺激を,30秒間の間隔をおいて3回負荷した。BP群には,刺激負荷の代わりにBP上での静止立位を各30秒間実施した。3)各々の負荷前後に,重心動揺計GravicorderGS-10(アニマ製)の上で,開眼・閉眼,各10秒間実施し,重心動揺量を介入の前後において比較検討した。結果,FV群では,刺激負荷後は,閉眼における総軌跡長,単位軌跡長とロンベルク率において負荷前に比べ有意な低下を認めた。2)BP群では,介入前後で有意な差を認めないこと,を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度は,これまでの協調運動プログラムの開発の一環で,感覚面の評価とはさみ課題に関して,広汎性発達障害児に対して実施することができた。 一方,言語面の評価に関して,音声を取り込む際の予定していた機器が更新されており,当初予定していた方法から変更が生じた。現在,プロトタイプを作成し予備実験を行う予定であり,この点に関して当初の計画よりも遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
遅れている言語面の評価に関して,プロトタイプを作成し進めていく。感覚,協調運動の評価については,予定通り進めていくことができるため,定型発達児のデータを7月に収集する。次に,自閉スペクトラム症児に対しては,当該施設の予定にあわせて,順次データ収集を行っていく。
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Causes of Carryover |
概ね予定通りであるが,若干費用残が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
概ね予定通りの金額であるため,予算残を考えて計画的に遂行していきたい。
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