2017 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of hip rotational muscle exercise on foot/ankle motions : toward development of the prevention exercise program from ankle sprain
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26350642
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Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
伊藤 浩充 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (40314497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市橋 則明 京都大学, 医学研究科, 教授 (50203104)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 股関節回旋可動域 / 足関節モーメント / 三次元動作解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度に実施した研究は、健常者20名を対象に股関節内外旋可動域と股関節内外転筋力を測定し、また、片脚反復横跳びを動作課題として足関節の内外反方向へのメカニカルストレスについて三次元動作分析装置を用いて分析した。その結果、足関節内外反方向へのメカニカルストレスは、股関節の回旋可動域の影響を受けることが明らかとなった。この結果に基づいて、股関節回旋可動域と股関節内外転筋力に着眼した足関節捻挫予防プログラムを対象者個別に立案・指導し、週3回以上、3カ月間実施させた。その結果、股関節の回旋可動域よりも股関節内外転筋力に改善が認められたが、片脚反復横跳び時の足関節の内外反方向へのメカニカルストレスの低減は得られなかった。 本研究課題では、まずスポーツ動作で起きる足関節捻挫は足部接地直前の足関節肢位は股関節の回旋可動域によって影響を受けると仮説を立てた。回転盤を利用した下肢の回旋運動を三次元動作解析で分析し、その結果、足関節肢位は股関節の内外旋運動と連動し、股関節の回旋可動域の影響を受けることが明らかとなった。一方、膝関節の屈曲角度の影響は受けないことも明らかとなった。次に、下肢の回旋運動では、運動開始初期の足関節内外反・内外転運動は股関節の回旋可動域と関連することが明らかとなった。さらに、下肢荷重位での下肢の回旋運動では足関節にかかる内外反のメカニカルストレスは足関節底背屈肢位の影響を受けるだけでなく、股関節回旋可動域の影響も受けることが明らかとなった。これらのことから、足関節捻挫予防プログラムの立案と指導は、対象者個々の股関節回旋可動域と股関節周囲筋力を加味する必要があると考えられた。しかし、股関節の回旋可動域と筋力のみに個別性を加味した足関節捻挫予防プログラムでは片脚反復横跳びのような跳躍動作では足関節にかかるメカニカルストレスの低減は得られないことが明らかとなった。
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