2016 Fiscal Year Annual Research Report
A study on the floor plan tactualization system
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26350654
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
渡辺 哲也 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (10342958)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 視覚障害者 / 触地図 / 構内図 / 画像処理 / 立体コピー / 点字 / 点字フォント / 触読しやすさ |
Outline of Annual Research Achievements |
既存の墨点字フォントをどのサイズ(ポイント)で印刷すれば中途視覚障害者にとって触読しやすいかを実験を通じて検証した。平成28年度には、視覚特別支援学校の協力を得て実験参加者の数を増やした。実験の結果、既存の墨点字フォントを16から19ポイントで印刷すれば中途の視覚障害者にとって触読しやすいことが明らかになった。このサイズは、先天性の若年視覚障害者にとって触読しやすいサイズと同じであった。更に、触読に適したフォントサイズより大きいサイズを提示すると、中途の視覚障害者では点字1マスの範囲を間違えるエラーが増大することが分かった。従来より中途視覚障害者にとってはサイズが大きい点字の方がよいと言われてきており、18から19ポイントの点字はその例だが、これを超えると逆に触読しにくくなることを初めて明らかにした。この研究成果をまとめて学術雑誌(ITE Transactions on Media Technology and Applications)に投稿し、採録された。 立体コピーの膨張に影響を与える要因について実験によって検証した。その結果、立体コピー用紙の周囲部(上下端と左右端)では中央近辺より膨張が少ないこと、線の交差部では線部よりも膨張が多いことなどを定量的に明らかにした。この研究成果を、特別なニーズのある人々を支援するコンピュータに関する国際会議(ICCHP 2016)に投稿し、採択され、発表した。 国際会議ICCHP 2016において、独Nuremberg工科大学教員とともに特別テーマセッション“Tactile materials and the use of OpenStreetMap (OSM) data”を企画・開催した。 昨年度構築・公開した触地図Webサイトに、利用者の要望を受けて新しく作成した触地図12枚をアップロードした。
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Remarks |
これまでに作成してきた触地図を掲載。誰もが閲覧・ダウンロードできる。
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