2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26350683
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
林 次郎 川崎医科大学, 医学部, 講師 (10299232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 一毅 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (10351909)
浦上 淳 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (70319979)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 人間医工学 / リハビリテーション科学・福祉工学 / 福祉・介護用ロボット / ロボットセラピー |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者は術後回復までに長期間を要し、ADL が低下しやすくそのため精神的にも不安定になり、認知症様の症状を呈し看護、介護が必要になる。原疾患が改善しても患者家族や医療者の負担が増えるため、高齢者の術後精神状態のケアは重要である。医療や介護の世界でロボットが様々な形で注目されている。ロボット介在活動(Robot Assisted Activity:以下 RAA)もその一つである。アザラシ型メンタルコミットロボット「パロ」はふれあいによって、認知症の高齢者の脳機能の改善効果、さらには健常者が認知症になることを予防する効果があるとの研究成果が発表されている。 我々は高齢患者に対してストレス軽減目的でコミュニケーションロボットを用いたRAAを導入し、その認知機能および ADL 維持への利用効果を評価し、高齢患者を対象にしたコミュニケーションロボットを精神機能の維持改善(術後せん妄防止・改善、認知症の進行予防)、身体機能(ADL)の維持などを目的と、有用なシステムとして開発を目的とした臨床研究を行っている。 平成 26 年度は高齢患者に対するRAA可能期間の設定のため、当院外科に入院した65 歳以上の高齢者の中で、RAAに影響する明らかな身体機能障害をもたない20 名を対象とした「パロ」を用いたRAAを計画した。参加者に危険のないように配慮するとともに、参加者が「パロ」との活動にスムーズに入れるよう誘導。参加者の様子は、後方から研究者が表情、行動、発言などを観察した。退院前にRAAについて、身体的・心理的苦痛や期間について患者、患者家族、担当医、また担当看護師等にアンケート形式で調査し検討中である。 以上の臨床研究を実施するに当たり川崎医科大学倫理委員会にて倫理審査を受けて1927号を持って承認を受けている。 現在、「パロ」を購入しデータ収集を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床研究上のデータ収集が予定数に達していない。データ収集を継続しており解析終了までしばらくの期間を要する見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度途中まで平成26年度研究計画を行い終了後、引き続き平成27年度計画を行う予定である。
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Causes of Carryover |
倫理審査承認の遅れからアザラシ型メンタルコミットロボット「パロ」の購入台数が本年は1台となり、また、データ収集の遅れもあり、次年度使用助成金が生じておいる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
アザラシ型メンタルコミットロボット「パロ」を購入の上計画を速やかに進行させる。
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