2014 Fiscal Year Research-status Report
体感型ビデオゲームを活用した抗うつ及び認知機能を高める運動プログラムの開発
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26350699
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Research Institution | Seiwa University |
Principal Investigator |
東浦 拓郎 清和大学, 法学部, 講師 (50436268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 健史 白鴎大学, 教育学部, 准教授 (00406232)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 気分 / 抑うつ / 認知機能 / 体感型ビデオゲーム |
Outline of Annual Research Achievements |
身体運動は脳神経系に作用し,抑うつ状態の改善や認知機能を高めるなど,メンタルヘルス向上のための有用なツールとして期待されている.抑うつ予防,また認知症予防の観点からも,より早期の段階で身体運動を習慣化させることが望まれるが,運動習慣を有する者の割合は特に若年層において少ないのが現状である.そこで本研究は,若年層に広く普及しているかつ身体運動に対する内発的動機づけを高めるツールとして体感型ビデオゲーム(VG)に着目し,抑うつ及び認知機能に対する運動効果の検証と実用性の高い運動プログラムの開発を目的とした. 平成26年度は抑うつ及び認知機能に対する体感型VG実施の急性効果を検討するため、健康な大学生10名を対象に以下の実験条件をランダムに実施した―①コントロール条件、②自転車ペダリング運動条件、③体感型VG条件―。コントロール条件では、他者が行う体感型VGを20分間観賞し、その前後にPOMSによる気分検査とフランカー課題による認知機能検査が実施された。自転車ペダリング運動条件と体感型VG条件では、それぞれ20分間の運動の前後にコントロール条件と同様の気分及び認知機能検査が実施された。 POMSによる気分検査において、自転車ペダリング運動条件と体感型VG条件では、運動前に比べて運動後で「活気」の上昇が認められた。しかしながら、フランカー課題による認知機能検査では、いずれの条件においても変化が認められなかった。これらの結果から、20分間の体感型VGの実施は自転車ペダリング運動と同様に「活気」を高めることが示唆された。一方、認知機能に対する運動効果は両運動条件ともに認められず、サンプルサイズや運動条件(強度や時間)、認知課題の性質を再検討する余地があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
体感型VGの実施の急性効果として「活気」の上昇はみられたが、抗うつ作用や認知機能の向上を明らかにするには至らなかったことから、さらなる検討の余地があるため。
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Strategy for Future Research Activity |
認知機能に対する運動効果は運動条件や認知課題の性質によって異なる可能性が示唆されている。したがって、体感型VGを用いた運動においての至適条件、用いる認知課題の性質を吟味する必要がある。次年度以降は、まず気分及び認知機能に対する体感型VGの急性効果を明らかにするため運動条件と認知課題の性質の影響について再検討し、その上で体感型VGの継続利用効果の検討に移行する。
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Causes of Carryover |
当初の仮説を支持する結果が一部得られず、その検証により予定していた実験の実施に至らなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当該年度に予定していた実験を次年度に繰り越して実施するため、それに必要な消耗品やデータ分析・考察のための研究資料収集に使用する。
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