2014 Fiscal Year Research-status Report
観察的動作評価法を用いた短距離走における「見れる化」に関する研究
Project/Area Number |
26350707
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
木越 清信 筑波大学, 体育系, 助教 (20378235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三田部 勇 筑波大学, 体育系, 准教授 (00709230)
宮崎 明世 筑波大学, 体育系, 准教授 (10517197)
尾縣 貢 筑波大学, 体育系, 教授 (90177121)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 小学生 / 疾走動作 / 腿上げ角度 / 見る目 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,指導者の疾走動作を見る能力を評価するために,陸上競技専門家と非専門家とで,見る能力の差を検討することであった.被験者には,陸上競技専門家と非専門家をそれぞれ6名ずつ用いて,10名の小学生の動画を観察させた.なお,再生速度は60コマ/秒とし,回復脚の膝関節角度および最大腿上げ角度の2項目を評価の対象とした.回答は選択として,30°から40°,40°から50°といったように,それぞれの選択肢には10度つづ幅を持たせた.評価のために使用する動画から2項目の角度を算出しておき,これを基に回答を採点した. その結果,回復脚の膝関節角度の正答数は,専門家で10問中6.2問,非専門家で6.3問であった.また,腿上げ角度の正答数は,専門家で3.2問,非専門家で4問であった.なお,評価項目および専門性の有無の有意な交互作用は認められず,評価項目間にのみ有意な主効果が認められた.これは,陸上競技の専門性にかかわらず,膝関節角度に比べて腿上げ角度を正しく評価することが困難であることを示している.この理由を明確に示すことは困難であるが,陸上競技の指導歴や競技歴がなくても,陸上競技の専門家と同程度に疾走動作の評価が可能であることが示された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画では,陸上競技の非専門家として小学校教諭を用いる予定であったが,小学校教諭の実験への参加が3月末になり,現在分析中であるため.しかし,データそのものは十分に取れているために,計画に大きな支障はない.
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Strategy for Future Research Activity |
まず,現在分析を進めている小学校教諭のデータを整理し,全体の結果に反映させる.また,平成27年度の課題である「見る目のトレーナビリティ」について検討を進めていく.さらに,平成28年度の課題である「動作評価アプリの開発」に向けて着手する.
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