2015 Fiscal Year Research-status Report
スポーツ動機づけと対人関係性:量的・質的分析による相互補完的アプローチ
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26350714
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
西田 保 愛知学院大学, 心身科学部, 教授 (60126886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 勝朗 東北大学, 教育情報学研究部, 教授 (50195286)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | スポーツ活動 / 動機づけ / 対人関係性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、環境要因としての「対人関係性」を取り上げ、それらがスポーツにおける動機づけにどのような影響を与えているのかについて、量的および質的な分析を併用した相互補完的なアプローチにより、横断的・縦断的に検討することを目的としている。 2年目の本年度は、前年度で明らかになった理論的背景や対人関係性の測定尺度を用いて、スポーツ動機づけと対人関係性に関わる諸変数との関連性を明らかにした。また、運動部所属者に半構造化面接を実施しこれらの関連性を検討した。得られた結果は、以下の通りである。 1.高校生を対象に作成した社会的一体感尺度を、中学生、大学生にも実施したところ、尺度の信頼性(折半法、再検査法)および妥当性(構成概念妥当性、因子的妥当性、基準関連妥当性)において、いずれにおいても高い結果が得られた。 2.社会的一体感は、中学生、高校生、大学生とも、女子の方が男子よりも高かった。また、中学生と高校生においては、運動部所属者の方が無所属者よりも高かった。 3. 社会的一体感は、被受容感、楽しさ、動機づけ(スポーツ、勉強)、満足感と正の相関を示し、被拒絶感、抑うつ、対人的疎外感とは負の相関を示した。 4.このような量的研究の結果を裏づける知見が、運動部所属者を対象とした面接においても指摘されたが、社会的一体感と動機づけとの因果関係や影響・促進要因などに関する分析は、次年度の課題とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度に計画した量的研究や面接などが順調に行われた。
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Strategy for Future Research Activity |
特に大きな変更や問題点はなく、当初の研究計画通りに進めていく予定である。また、必要に応じて海外の研究者との情報交換なども進めていく。
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Causes of Carryover |
本研究の研究環境が整っていて必要経費が当初の予定よりも少なくて済んだことや、最終年度に予定している調査や研究打合せの旅費を確保することなどがあげられる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
備品および消耗品の購入、種々の調査研究、研究打合せ、学会発表(国内、国外)などを予定している。
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Research Products
(1 results)