2014 Fiscal Year Research-status Report
スポーツ実践における他者との交流による人間の生の経験の身体教育への応用
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26350718
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
畑 孝幸 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (00156332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 正美 日本体育大学, 体育学部, 教授 (50294393)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 体育 / 人間形成 / スポーツ実践 / 身体性哲学 / 哲学的人間学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、スポーツ実践における人間の生の経験が人間的な存在への問いと不可分であるという認識に立ち、児童・生徒の「心と体」の問題の解決に向けて、スポーツを教材とする体育に何ができるのか、その人間形成の可能性について検討した。具体的には、われわれがスポーツにおける「他者との交流」や「コミュニケーション」から得る多様な生の経験を、体育という人間形成の営みに取り込むことにより、児童・生徒が直面する「心と体の問題」解決への方策を提示するものである。そのため、人間的な実存レベルでの問いかけを哲学的人間学の立場から行いながら、「スポーツにおける人間の生の経験」の身体教育への応用について考察した。そのために本研究では3年の期間を設けて行う際の4つの研究課題を設定し、平成26年度は「自己の心身を一体として捉える」とはどういうことか、「他者の体や心への気付き」とは何かということを明らかにしようとした。その成果の一部は、平成26年9月3日から6日までナタウ(ブラジル連邦共和国)で開催された第42回国際スポーツ哲学会、平成26年12月4日から6日までカウナス(リトアニア共和国)開催されたスポーツの社会科学に関する国際学会第6回大会で発表した。また、平成27年3月には、本研究の研究協力者(海外共同研究者)であるレンク博士に、研究成果のレビューを受けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね当初の計画通りに進行しているが、校務との関連で時間不足のために十分な考察ができなかった問題もあり、これについて次年度に取り戻せるよう努める。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画を変更する必要はないと思われる。今年度は、昨年度からの積み残しの問題の解決も含めて、早期に遅れを取り戻すよう心がける。
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Causes of Carryover |
当初に予定していた学会での成果発表について、実現しなかったものもあり、計上していた旅費等の支出がなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の計画より遅れている問題に関して引き続き考察を行う際に必要な経費に充当する。
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