2014 Fiscal Year Research-status Report
身体性哲学の理解を促す「体ほぐし」を活用した「体育理論」の教材開発とテキスト化
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26350730
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
山口 裕貴 桜美林大学, 総合科学系, 講師 (50465811)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 身体性 / 気づき / 運動遊び / 表象としての身体 |
Outline of Annual Research Achievements |
「体育理論」と「体ほぐし」を融合させた観点からの身体性哲学に関する教材開発に向けて、西洋哲学ならびに廣松渉、山口一郎、中島義道らの著作を参考資料にして分析した。メルロ=ポンティ、エリアーデ、ベルクソン、ドゥルーズの精読を反復し、「身体」の再解釈作業をもって、中高生の「体育理論」学習に見合うレベルの概念内容の検討・整理を行った。 実践面では、福島県(郡山市・南相馬市・いわき市)において「運動遊び」の教育的意義について講演し、受講者のアンケート調査を行った。これについては2015年度に論文作成する予定である。また、身体性哲学の理論の検討・整理を進め、球技の実践家と共同し、運動指導者養成テキストを刊行した。これは、幼児・児童・生徒らが運動に親しみ、自己の成長過程における運動の意味づけと、身体とのよりよい交流を促進させられる指導者養成を目的とした取り組みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
福島県での実践から得られた質的データをもとに、「身体知」をより適切に、分かりやすく言語化する作業が鋭意行えている。教養に役立つ哲学用語(なるべく一般的浸透性のあるもの)を選択することを念頭に置いている。
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Strategy for Future Research Activity |
福島での活動の続きとなるが、テキストとして刊行したものが一般的に分かりよいものとなっているかについて受講者等に意見を聞き、得られたデータを盛り込みながら一層効果的な理論内容へと逐次変容させていく。難解になり過ぎず、かつ平易にもなり過ぎないよう、バランスを重視して、作成者(教育者)側の意図と、学習者側の意見とを適切にすり合わせる作業を時間をかけて行っていく必要がある。
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Causes of Carryover |
次年度、海外への研究出張を予定しており、そのための資金計画上必要であったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
海外出張(ロシア)ほか。
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Research Products
(5 results)