2014 Fiscal Year Research-status Report
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26350746
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
池田 恵子 山口大学, 教育学部, 教授 (10273830)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 大英帝国主義 / 大日本帝国主義 / 日英比較 / スポーツ史 |
Outline of Annual Research Achievements |
日英比較史研究として進めてきた論文が9月に国際ジャーナル(The International Journal of the History of Sport)に掲載され、その成果を巡って、複数の英国史家と議論を行った(オンライン)。また、前年度3月に開催していた日英比較スポーツ史セミナーの際に当日配布資料として公表していた訳文を再度点検し、正規の翻訳原稿として国内ジャーナルに投稿した。3月に審査を通過し、最新号に掲載予定であるとの編集委員会からの連絡を受けている。加えて、大英帝国主義との比較を射程におきつつ、日本帝国主義と西欧列強とのパワーバランスを通して、アジアにおける植民地の問題とスポーツメガ・イヴェントの関係を問い直そうと試みた研究、"The End of Colonialism and Japanese Reaction to the Asian Games"を国際学会ISHPESで公表する計画を進めた。アブストラクトは無事、審査を通過し、公表の許可を得ていたが、平成27年4月1日付けで研究機関を異動することとなり、その決定の時期と国際学会の時期が重なったため、書類上のやりとりを含め、物理的理由により、学会参加をとりやめた。しかしながら、研究自体は継続し、成果の公表は次年度につなげたいと考えている。また年度半ばで、次年度に異動することが確定したため、科研費にて購入予定であった備品について、すべてを備品移動させることには物理的困難さが伴うことから、一部にとどめ、多くを平成27年度発注のものとして予算措置をとることとし、経費を次年度経費に移行させた。しかしながら、平成26年度に遂行予定であった研究は、準備段階で使用してきた資料等を駆使して遂行し、移動に伴う支障を最低限にとどめる努力を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要としても記載したように、次年度4月1日付けで研究機関を変更することが年度半ばで確定したために、備品に該当する項目についてはそのすべてを管理換えとすることに物理的困難が伴うことから、実質上、次年度経費に移行させた。そのため購入予定であった図書の一部を入手することができなかったこと、国際学会で公表予定であった論文の公表の時期と人事に伴う書類提出の時期が重なったことなどから、完全な形で計画通りの研究を遂行することは不可能であった。しかしながら、極力異動に伴う支障がないよう、研究論文を刊行し、計画通りの研究の遂行に努め、それなりの達成があったと判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
人事異動に伴い、昨年度公表できなかった論文について新たな着想を加えて、修正し、国内外の学会にて公表に努めたい。また平成27年度経費に移行させた備品、旅費については平成27年度、28年度において新たな赴任先研究機関にて充実した研究体制を整え、本研究の遂行に着手したいと考える。計画ではジェンダーと帝国主義に関する比較研究を遂行する年度が次年度にあたるが、平成27年7月に開催のJSSGS日本スポーツとジェンダー学会にて、英国スポーツ史研究とジェンダー空間を巡る議論のシンポジストとして招聘されており、本シンポジウムにて本研究の一部を公表し、研究計画通りの遂行を目指し、努力したいと考えている。
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Causes of Carryover |
年度半ばに次年度4月1日付で研究機関を異動することが確定した。科研費による購入備品について国立大学法人間の管理替えを打診したが、山口県から北海道までの移動距離に経費がかかること、備品移動の公費補填は認められないとの理由から、管理替えを一部にとどめ、平成26年度予算を部分的に、次年度研究費に移行させた。また国際学会で公表予定であった論文についても、受理され、審査の結果、公表を認められていたが、学会開催期間と人事にともなう審査の時期が重なり、物理的に困難な状況となった。よって旅費と備品を含む平成26年度予算は27年度、28年度において、赴任先の研究環境を整えた上で執行することとした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成26年度において国際学会で公表予定であった論文については、加筆、訂正の上、新たな視点を投じつつ、平成27年度及び平成28年度における国内外の学会にて公表したいと考える。また、研究計画において購入予定であった備品・図書については平成27年度4月に新たな研究機関に着任後、研究環境を整えた上で、購入することとする。旅費については、ISHPES 2015(Split, Croatia)またはBSSH 2015(Swansea, UK)、スポーツ史学会(群馬大会)等を予定している。
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Remarks |
人事異動に伴い、これまで記載してきたウェブサイトは旧所属先のサーヴァー上にあったため、削除しました。
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Research Products
(4 results)