2015 Fiscal Year Research-status Report
大学生競技者の生活支援マニュアルの開発:スポーツ・ライフ・バランスの実現に向けて
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26350753
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
荒井 弘和 法政大学, 文学部, 准教授 (30419460)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | デュアルキャリア |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究計画に従って、2つの実態調査の結果を詳細に解析した。そして、スポーツ・ライフ・バランスの支援プログラムを試行した。 実態調査の結果は、詳細に解析され、3つの学会大会において研究発表された。具体的には、「メンターがいる大学生競技者は多く、関連要因との関係は、メンタリングの要素によって異なる。具体的には、メンタリングは、進路選択セルフ・エフィカシー得点と関連しておらず、男子において、メンタリングの1つであるキャリア的支援得点が、部への適応感得点と関連する」「部外にメンターがいる方が、主観的幸福度得点は高く、学業低下意欲得点および大学意欲低下得点は低い」「特定の交際相手がいる方が、主観的幸福度得点、協調的幸福感得点、部への適応感得点が高い」ことなどが明らかとなった。 この結果を踏まえて、大学生競技者を対象として、スポーツ・ライフ・バランスの支援プログラムを試行し、自由記述による質的なデータを得ることができた。とりわけ、グループディスカッションに関するデータを収集できたことは、支援プログラムを広く膾炙する上で、非常に有益であったと考えられる。 平成28年度は、上記の成果を論文化して広く公表することを目指す。そして、不足している部分の根拠を得るための調査を追加し、その成果として得られた根拠を踏まえた上で、スポーツ・ライフ・バランスの支援プログラムを実施する。それらの成果を総括した上で、スポーツ・ライフ・バランスの支援マニュアルを作成する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した平成27年度計画どおり、スポーツ・ライフ・バランスの支援プログラムを試行できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定どおり、今後は、これまでに行った研究結果をより詳細に解析し、さらに、スポーツ・ライフ・バランスの支援プログラムを試行した上で、スポーツ・ライフ・バランスの支援マニュアルを作成する。
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Causes of Carryover |
当初の研究目的とこれまでに得た研究成果に鑑みて、平成28年度に研究を追加して行うため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度予算と平成28年度予算を合算して、追加の調査研究(大学生競技者対象)・実践研究(改善した支援プログラムの実施と評価)を行うことで、研究成果をより重厚にし、より根拠に基づいた支援マニュアルを作成する。
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