2016 Fiscal Year Research-status Report
思春期男子におけるスプリント加速能力の発達とトレーナビリティ
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26350759
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Research Institution | Tokai Gakuen University |
Principal Investigator |
星川 佳広 東海学園大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (60394095)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ジュニアスポーツ / 発育発達 / 疾走能力 / 歩幅 / 接地時間 / 縦断分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は3団体196名の測定を実施した。結果的に、本研究がフォーカスする身長成長期にある思春期男子について、平成26年度からの1.5~2年間の縦断的な追跡を29名について行うことができた。また派生的に競技力が高いジュニア選手25名、身長成長がほぼ終了した高校生についても25名を縦断的に追跡することができた。 平成26~27年度の測定において取得したスプリント中の動画像については、約500試行分を処理・整理し、データ化して終了させることができた。また、そのデータベース化を進められたので、今後、分析が加速させられると考える。 また、上記の動画像については処理作業の負荷が高く、本研究の進行を遅らせていたため、当初利用していた測定系を変更することを試みた。結果的に、国立科学スポーツセンターより機材の貸与を受けることができるようになり、測定(データ取得)からデータ整理までの時間を大幅に短縮することができた。 平成28年度に発表した分析結果としては、身長成長のスパート期にあるサッカー選手において、加速区間のステップ長を、スプリント能力別に検討したものがある(第67回日本体育学会発表)。その主な知見は、①ステップ長の絶対値は中1~中3にかけて延伸しタイム短縮に貢献するが、平均的にはその延伸は身長成長とほぼ同等でステップ長身長比は変化しないこと、②したがって、この時期のタイム短縮は、形態変化に付随したものでスプリント能力の向上を意味しないこと、③スタート直後のステップ長身長比は能力が高い選手ほど大きいが、10m近辺のそれは中3では能力別の明確な傾向はないこと、④ピッチは横断的には中1から中2にかけて増加し、中2、中3では差異がないが、縦断的にはほぼ変化がないこと、などである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度は3団体196名の測定を実施し、結果的に、本研究がフォーカスする身長成長期にある思春期男子について、平成26年度より1.5~2年間の縦断的な追跡を29名について取得することができた。この29名は身長成長のステージが異なるため、今後の分析により身長成長のステージ別のスプリント加速力の発達の検討が可能となると考えられる。身長成長と20m走タイム短縮、およびその背景にピッチ、ステップ長の違い等が検討できる最低限の人数は確保できたと考える。 また、平成28年度は、国立スポーツ科学センターより機材の貸与を受けることができるようになり、平成26、27年度とは測定系を改善することができた。その結果、データ処理作業の負荷が大幅に減り、平成26年度から蓄積していたデータ処理をおおよそ終了させ、データベースの整備を進めることができた。今後のデータ分析作業が速くなり、また多角的な分析が可能になると考える。 一方で、平成27年度に予定していた一般中学生を対象とした多人数データの取得(コントロール群)とそれによる発育発達の横断的変化の記述ができなかった。また、学会発表は行ったが論文作成ができていない。これが「やや遅れている」と判断する理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は本研究課題の最終年度である。平成29年度についても1団体については引き続き縦断的測定を行い、2年間の追跡データが揃う被検者数をあと10名程度増やす予定である。またデータ分析を多角的に行い、身長成長のステージ(成熟度)別、能力別のピッチ、ステップ長の傾向をより確度を上げて整理する。 また、上記分析にもとづきトレーニング可能性が高いと考えられる被検者を抽出し、”ピッチをあげる”もしくは”ステップ長”を伸ばすことに焦点をあてたトレーニング実験を行うことを計画する。 さらには、可能ならば大学近隣の中学校と折衝し、思春期における加速能力や歩幅等の指標および成長段階の関係性をより多数の被検者で把握するため、横断的なデータ取得を試みる。 平成27、287年度に学会発表した内容(スプリント加速期間における接地時間、ステップ長、ピッチの能力別特徴を、成長期と大学生サッカー選手で比較)については論文化を進める。
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Causes of Carryover |
申請段階において想定していた測定システムのレンタル料(100千円)がかからなかったことに加え、別途、国立スポーツ科学センターからの機材貸与を受けて、データ処理作業が大幅に短縮して人件費(187千円)がかからなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度における学会発表への旅費や、投稿論文作成の英文校正、投稿料への使用を計画する
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Research Products
(3 results)