2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development and trainability of sprint acceleration during the adolescent growth spurt in male
Project/Area Number |
26350759
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Research Institution | Tokai Gakuen University |
Principal Investigator |
星川 佳広 東海学園大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (60394095)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 発育発達 / 思春期 / スプリント / ピッチ / ステップ長 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではサッカー等で出現する短い距離(20m以下)のスプリント走に関し、形態変化が大きい思春期での具体的指導法考案に資するため、その能力の自然成長以上のトレーナビリティを検証することを目的とした。研究期間の1年目は測定系の作り込みを行い、2-4年目に中学、高校生サッカー選手を対象に形態・筋力測定および20m走タイムの取得を行った。結果的に12-17.9歳の417名(総計917回)の測定を行い、107名については2年以上の縦断的追跡ができた。さらに44名は半年ごと5回の縦断追跡により身長スパート期との対応を検討できた。その身長変化は平均10.4cm(最小1.3cm、最大19.5cm)であった。20m走タイムはステップ長、ピッチとともに測定し、分析は申請者の先行研究(星川ほか、2012)による学年別評価基準により被検者を能力別に階層化して行った。 その結果、能力の高い群と低い群では、スタート直後数歩で既にステップ長、ピッチともに差があり、その差異は身長差を考慮した場合も残った。しかし、身長差を考慮した場合にはピッチの方が能力に強く影響し、これは思春期のいずれの段階にも当てはまった。その一方、思春期の個人内のタイム短縮は、身長増加(下肢長増加)の効果が大きく、したがって、身長成長終息とともにタイム短縮はほぼ消失した。 最終年度の成果としては、2年以上の縦断追跡の結果、身長増加1cmあたりの20m走タイム短縮は0.02-0.03秒であり、これは思春期前半、中期で差異がないことを確認した。一方身長成長が緩やかになる思春期後期では、身長成長ほどにステップ長が伸びずタイム短縮がより小さくなる可能性も示唆された。これらにより身長成長分を考慮しタイム短縮を評価できるようになり、トレーナビリティ検証の土台が整備できた。 しかし、身長増加を考慮した目標値の考案や具体的指導法の検証には至っていない。
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Research Products
(5 results)