2015 Fiscal Year Research-status Report
パラリンピック選手の競技力強化のためのロボットスーツを用いたトレーニング法の開発
Project/Area Number |
26350799
|
Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
畠中 泰彦 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 教授 (10309601)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 和輝 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 助手 (20725030)
奥田 邦晴 大阪府立大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20269856)
齋藤 恒一 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 助手 (10601734)
中俣 孝昭 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 助教 (60319986)
片岡 正教 大阪府立大学, 公私立大学の部局等, 助教 (60611910)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 障がい者スポーツ / ボッチャ / ロボットスーツ / 運動学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
対象: ナショナルレベルのボッチャ選手1例(21歳,男子,脳性麻痺痙直型両麻痺,電動車椅子使用) ロボットスーツHALを用いたエクササイズの実施,効果の検証: モーションキャプチャ装置(vicon612)を用いて運動計測を行い,即時効果としてHALを用いたトレーニング前後の比較,さらに短期効果としてエクササイズ期間(毎週1回,5週間計5回,1回につき1時間)前後の比較を行った. 仮説: 車椅子使用者の投擲競技において重要な点は,座位でのバランス機能である.このバランス機能は骨盤を制御する股関節周囲の筋機能に依存する.一方,長期間の車椅子上での生活は,股関節周囲筋の活動を必要としない.従って,股関節周囲の筋収縮を学習することで,バランス機能,投擲能力が向上すると考えた.しかし,股関節周囲筋の活動を最も必要とする姿勢動作は立ち上がり,立位,歩行であり,自重を支持することが困難な車椅子使用者にとって筋活動を学習する機会はほとんどない.本研究ではロボットスーツHALを用い,自重の支持を軽減させ,さらに筋収縮により関節運動が起こるフィードバックを増強させた.また,負荷の軽減により,運動学習に必要な繰り返し回数(500回)が実現できると考えた. 結果: 1例ではあるが,即時効果,短期効果共に発現が確認できた.また,エクササイズの後に開催された競技会においてエクササイズ前と比較して,目覚ましい成績向上を示した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
選手と研究分担者のスケジュールが合わなかったため.
|
Strategy for Future Research Activity |
リオパラリンピックの出場選手の選考は終了したため,本研究の対象者を東京パラリンピックにむけた10代の若手に限定し,強化合宿の際,実験を行う.
|
Causes of Carryover |
当初,強化合宿の際,機材を持ち込み実験を実施する予定だったが,合宿のスケジュールが過密となるため実施が困難であった.そのため鈴鹿医療科学大学に通うことのできる愛知県在住の選手1名のみの実験を実施した.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
対象者を東京パラリンピックにむけたジュニア,若い選手とし,当初の予定通り,大阪で合宿の際,HALでのエクササイズ,大阪府立大のモーションキャプチャ装置による計測を実施する.
|