2017 Fiscal Year Research-status Report
ジェンダーとスポーツからみた女子ラグビーをめぐる文化人類学的研究
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26350807
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Research Institution | Morioka Junior College,Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
原 英子 (草場英子) 岩手県立大学盛岡短期大学部, その他部局等, 教授 (80180991)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 女子ラグビー / ジェンダー / スポーツ / スポーツ人類学 / ラグビー |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)調査:2017年度は、以下の調査をおこなった。①岩手県釜石市にある釜石シーウェイブスのジュニアチームのラグビースクールで、スクールの校長やコーチ、家族にインタヴュー調査をおこなった。②ルーマニアブカレストにあるラグビー協会で、ラグビーや女子ラグビーについてインタヴュー調査をおこなった。③熊本で女子ラグビー指導者へ、インタヴューをおこなった。③2017年の国体で、女子ラグビーに初出場を決めた石川県代表の石川撫子のメンバー、ならびに、同県の小学生チームの、のみこまラグビースクールでインタヴュー等の調査をおこなった。⑤2017年度の愛媛国体の女子ラグビーの大会で、関係者へインタヴュー調査をおこなった。 (2)研究成果の一部を使った発表 ①ルーマニア・アメリカ大学で開催された“Crossing Boundaries in Culture and Communication”という国際学術会議で基調講演をおこなった。そこで東日本大震災の復興のシンボルとしてのラグビーワールドカップの開催や、女子ラグビーについても報告した。これについては、“How Surviving People overcome the Sad Experiences since the Great East Japan Earthquake in 2011: Japanese Shaman, Itako as a Mental Healer and Making Stadium of Rugby World Cup in 2019 as Recovery Symbol“ というタイトルで内容をまとめている。これは現在印刷中である。②岩手県立大学盛岡短期大学部主催の一般を対象とした公開講座で、「人類学から見るラグビー:グローバル化とジェンダーの視点から」というタイトルで女子スポーツと女子ラグビーについて報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2017年度は、国内外で調査をすることができた。また、国際学術会議で話をすることができ、それについての論文を書くことができた。また、一般への公開講座などでの報告もおこなうことができた。 一方、研究費の使用については、調査期間の長さが、予定していた期間がとれなかったこと、交通費等が、予定ほどかからなかったことなどにより、予定より余裕をもった支出となった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで収集してきた資料を基に、足りない点を中心に資料の収集をおこないながら、これまでの研究をまとめていく。今年度2018年度は、2019年のラグビーワールドカップや2020年の東京オリンピック開催まで間近となってきた。こうしたスポーツのビッグイベントに向けた国内外の動きのなかから、女子スポーツに関する歴史や社会的動向に注目し、調査・分析・考察をしていきたい。
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Causes of Carryover |
研究費の使用については、調査期間の長さが、予定していた期間がとれなかったこと、交通費等の旅費については、本務大学と国際会議主催大学の両大学から、手厚いサポートがあり、予定していた予算ほどかからなかったため、次年度使用となった。
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