2014 Fiscal Year Research-status Report
幼児の生活実態に応じた5歳児向け健康教育カリキュラムの開発
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26350830
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
佐見 由紀子 東京学芸大学, 教育学部, 講師 (40725868)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 幼児の生活実態 / 5歳児 / 健康教育カリキュラム |
Outline of Annual Research Achievements |
幼児期は、自身の心身のしくみに気づき、生活の仕方やその意味を確立する上で重要な時期であるが、幼児の生活実態の調査はほとんど見られない。そこで、幼児の生活実態と保護者及び担任が望む健康教育内容について把握するため、都内公立幼稚園(こども園を含む)172園にアンケート調査を実施した。対象者は、都内公立幼稚園に通う5歳児の保護者、各園につき10名、及び5歳児の担任、各園につき1名とした。保護者10名、担任1名の選び出しは、園長にお任せした。 26年11月始めに、園長会に出席し、調査協力の依頼と説明をし、11月終わりにアンケートを郵送した。その結果、172園のうち、105園から回答が得られた。ただし、中には、担任の回答のみの園が数園、保護者が10名以下の場合や、10名以上の園もいくつかあった。また、当初は、調査用紙の配布を9月、返送を1月始めまでとしていたが、都内幼稚園において他機関から依頼されたアンケート調査が9月~10月に集中していたことから、郵送時期と回収時期を2ヶ月遅らせることとした。現在は、おおむね、調査結果のデータ入力が完了したところであり、27年度は、その集計結果の分析に入ろうとしているところである。 また、学会に参加し、幼稚園から小学校低学年までの健康教育に関わる発表を視聴してきた。研究発表では、発表した園独自の健康教育内容の実践のまとめが散見され、どの園でも活用できそうな実施内容やその順次性についての検討はされていなかった。このことからも、全国的な幼児の生活実態に基づいた体系的なカリキュラム案の必要性を実感した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
公立幼稚園園長会会長に依頼した折、他の機関によるアンケート調査が9月~10月に集中していることから、11月以降に配布するよう指示があったため、当初、9月郵送、1月始めに回収予定であったが、11月郵送、2月一杯までの回収と時期を変更した。そのため、データの入力の開始が遅れ、さらに、入力担当の学生が卒業の時期を迎え、作業が停滞してしまった。ただし、これについては、27年度始めに最終入力とその確認を行い、27年度中には、予定の目標まで到達できるものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、データの集計と分析結果をもとに、おおまかな5歳児学年において取り上げるべき内容の柱を決めていくこと、さらに、その柱の順次性をどう考え、どのように配列するかについて、現職の幼稚園教諭、および幼稚園養護教諭、さらには、小学校の養護教諭にも聞き取りを行いながら原案を作成したい。 その後、実際にその内容の柱に基づいていくつかの実践例を加え、最終的には、各園に配布できる健康教育カリキュラム案をリーフレットにしたいと考えている。
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Causes of Carryover |
アンケート調査用紙の郵送、回収時期が遅れたことにより、年度内に実施すべきアンケート集計作業に活用する予定の物品(パソコンやインク、用紙など)購入にあてる費用が少なく終了したためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後は、あらためて作業に必要な物品の補充を行うと共に、健康教育で実際に活用できそうなデータ処理用ソフトウェアや教材を購入し、実際に現場でカリキュラム案に基づいた健康教育が試行できるようしたい。また、現職幼稚園教諭や養護教諭の聞き取りのための旅費や、聞き取り調査用物品を購入していきたい。
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