2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Health education curriculum for 5 years old children based on the life actual situation
Project/Area Number |
26350830
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
佐見 由紀子 東京学芸大学, 教育学部, 講師 (40725868)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 幼児の生活実態 / 5歳児 / 健康教育カリキュラム |
Outline of Annual Research Achievements |
幼児期は、自分の心身に関心をもち始めるとともに、健康な生活を習慣化するために重要な時期である。しかし、幼児の生活実態を把握する調査は数少なく、また、5年に1回や10年に1回といった頻度が低く、現在の幼児の実態を把握することが難しい。そのため、幼児の生活実態や、保護者が幼稚園に望む健康教育内容、および担任が幼稚園で実施している健康教育内容を把握することを目的として質問紙調査を行った。調査の結果を分析し、幼児の実態から、5歳児に適切な健康教育内容を明確にし、カリキュラムの素案を作成した。 調査は、都内公立幼稚園(こども園を含む)に質問紙を郵送し、各園につき、5歳児の保護者10名、5歳児の担任1名を調査対象者として行った。対象者の選出は、各園の園長に依頼した。調査期間は平成26年11月末から平成27年1月までとし、調査用紙を郵送した172園のうち、105園から返送され、保護者985名、担任105名の回答が得られた。 分析の結果、幼児の生活実態としては、「睡眠時間は10時間台が47.7%」「ゲームは1日平均30分未満が25.9%」「戸外遊びは1日平均1~2時間台が68.0%」の回答が最も多く、比較的、健康的な生活を送っていることがわかった。保護者が望む健康教育の内容には、主に「からだを守る」内容、「安全に気を付ける」内容、「人とのかかわり方」の内容の3つの柱があることが把握できた。特に、幼稚園で指導をしてほしい内容として多かったのは、「体を動かして遊ぶことの大切さ」が71.7%で最も多く、次いで「知らない人についていかない」68.3%、次に「困ったときの対処法」61.2%であった。また、これらの内容は幼稚園で日常的に指導している内容と一致しているものであることから、健康教育カリキュラムを3つの柱に沿って提案することが妥当であると考えられた。
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