2016 Fiscal Year Research-status Report
女子大学生の月経・基礎体温を利用した生活習慣・食習慣改善プログラムの構築
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26350838
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
玉城 陽子 琉球大学, 医学部, 助教 (70347144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 由美子 琉球大学, 医学部, 准教授 (90282201)
大嶺 ふじ子 琉球大学, 医学部, 教授 (40295308)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 基礎体温 / 食習慣 / 生活習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、月経・基礎体温と生活習慣や食習慣との関連を検討し、生活習慣・食習慣の問題点を提示して改善を促した後に、月経・基礎体温がどのように変化するかを明らかにすることを目的としている。 対象は、看護専門学校の女子学生である。H28年度に同意を得られた101人のうち有効回答は27人30周期であった。H26年度6月~H28年度11月で83名144周期の有効回答を得た。 測定した基礎体温を松本の分類に従って評価した結果、無排卵の疑いがある周期は72周期(50%)であり、黄体機能不全の疑いがある周期は102周期(70.8%)であった。無排卵と黄体機能不全の疑いがある周期と食習慣の関連は見られなかったが、対象の食事バランスは、主食や副菜・乳製品・果物は目安量以下の摂取で、主菜・お菓子等は目安量以上の摂取であり食事バランスに問題があった。また、肥満度分類との関連をみてみると、低体重と肥満に無排卵の疑いがあるものが多く、低体重8人と肥満5人は全員が黄体機能不全の疑いがあるものであった。低体重・肥満を改善する食習慣を送ることで、月経異常の改善が図れると推測する。 精神健康調査(日本版GHQ28)との関連では、黄体機能不全の疑いがある周期では、「不安と不眠」の因子で有意に高くなっていた。精神健康調査とライフイベントとの関係では家族とのマイナスな体験が最も影響している結果となった。 以上のことより、BMIを考慮した食習慣改善の介入と精神健康調査の結果をもとにしたストレス軽減の介入を進める必要があることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた、介入調査を始めることができている。リーフレットを作成し、それにより個人への結果の公表に加え、食習慣・生活習慣を見直しての基礎体温測定を依頼しているところである。しかしながら、回収率が28%と低く、今後は回収率を上げるよう計画する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
H28年度は1周期計測毎に調査対象者個人に結果の報告とリーフレットを添えて返却し、継続・介入調査を実施した。また、新規の対象者として101人の同意を得たが、27人30周期しか回収できなかった。 H29年度は、継続対象者に対して全体の結果の報告会を開催し、基礎体温計測の意義を周知し、介入研究の回収率の増加を図る。また、学校の掲示板等を活用し、継続しての基礎体温計測を呼びかける。新規対象者を50人とし、継続対象者の介入研究を主として実施する。
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Causes of Carryover |
本学の研究活動等支援員制度を申請・採択されたため、平成28年5月~2月に研究・教育補助員を採用することができた。そのため当初予定していた研究協力者としての人件費・謝金が未使用となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在の研究を推進するための課題として、回収率を上げることが最優先となる。そのための、対象者への報告会開催や、対象者への謝礼として図書カード等として使用することを計画している。
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Research Products
(3 results)