2017 Fiscal Year Research-status Report
女子大学生の月経・基礎体温を利用した生活習慣・食習慣改善プログラムの構築
Project/Area Number |
26350838
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
玉城 陽子 琉球大学, 医学部, 助教 (70347144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 由美子 琉球大学, 医学部, 准教授 (90282201)
大嶺 ふじ子 琉球大学, 医学部, 教授 (40295308)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 月経周期 / 月経持続日数 / 食習慣 / 精神健康調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
基礎体温は、基礎的な卵巣機能判定法の1つとして臨床上に広く利用されている。基礎体温のパターン分析により、女子学生の月経周期が正常のものが年々減少し、異常と正常を繰り返している不安定な学生が増加しているといわれている。本研究では、女子学生を対象に、月経・基礎体温と生活習慣や食習慣との関連を検討し、生活習慣・食習慣の問題点を提示して改善を促した後に、月経・基礎体温がどのように変化するかを明らかにする事を目的に調査を実施している。 今年度は、調査に同意を得られたのは64人であった。基礎体温測定後、調査用紙を回収できたのは5人と少なかった。そこで、月経周期異常・月経持続日数異常と基礎体温表から得られた黄体機能不全および無排卵周期との関連を分析した。分析対象はH26年度からH29年度の87名163周期である。 月経周期は、正常周期125人(78.1)、稀発月経13人(8.1%)、頻発月経22人(13.8%)であった。稀発月経・頻発月経周期の82.4%が無排卵周期の可能性が高かった。月経周期異常は、精神健康調査(日本版GHQ28)による「うつ傾向」が有意に高かった。 月経持続日数は、正常月経が140人(85.9%)、過長月経10人(6.1%)、過短月経4人(2.5%)であった。過長月経・過短月経の92.3%が黄体機能不全の可能性が高かった。月経持続日数異常は、低体重のものが多かった。 食習慣と月経との関連はみられなかったが、女子学生の食習慣の傾向として、主食が不足し、主菜を過剰に摂取していることがわかった。厚生労働省策定の「日本人の食事摂取基準」と比較すると、エネルギー摂取量は不足しており、脂質摂取量は過剰であることが問題として示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H29年度の調査協力者同意者は、64人であったが、基礎体温測定を実施・調査紙回収ができたのは5人であった。同意を得られた対象者にH30年度の調査協力を再依頼する必要がある。 また、生活習慣・食習慣を改善した上での継続調査データを増やしていく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
H28~H29年度に調査の同意を得られた対象者に、H30年度の基礎体温測定を含む継続調査に対する協力を再依頼する。 一方で、対象者を拡大し、月経周期および持続日数のみを利用しての生活習慣・食習慣改善プログラムを作成するために基礎体温を測定せず、質問紙のみで調査を実施する。
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Causes of Carryover |
理由:H29年度は、学会発表をしなかったため、旅費が未使用となった。また、H28年度に引き続き、H29年11月~H30年3月に本学の研究活動支援員制度を利用することができ、研究協力者の人件費が予定より減額することができたためである。
使用計画:H30年度は、最終年度であるため、成果の公表を学会への発表という形で予定している。さらに、対象者の拡大を計画中であることから、通信費および調査紙の配布・回収のための人件費を増額する予定である。
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Research Products
(2 results)