2015 Fiscal Year Research-status Report
長寿県沖縄の復活に向けての基礎研究―高齢者の身体活動状況,生活習慣,健康状態―
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26350840
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Research Institution | Meio University |
Principal Investigator |
東恩納 玲代 名桜大学, 健康科学部, 准教授 (60710225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉武 裕 鹿屋体育大学, その他部局等, 教授 (00136334)
高瀬 幸一 名桜大学, 健康科学部, 教授 (60258564)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高齢者 / 沖縄県 / 身体活動 / 長寿 / 健康の保持・増進 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は運動施設に通う65歳以上の高齢者35名(男性20名、女性15名)を対象に質問紙調査および加速度計による身体活動状況の測定を行った。一日あたりの歩数は男性で7140歩、女性で7507歩であり、男女ともに健康日本21(第2次)の定める目標歩数に達していた。自主的に運動施設に通っている高齢者であり、比較的健康に対して興味関心の高い集団であるためであると考えられる。また、これまでの研究では、高齢者へ運動介入を行うことにより、日常生活における身体活動量が減少する可能性が報告されている。そこで、運動施設に通うことによる身体活動への影響を検討した。加速度計のデータは1日当たりの装着時間が10時間以上あり、運動施設に通った日が2日以上、通っていない日が3日以上得られた者を解析対象とした。解析対象者は22名(男性13名、女性9名)であった。加速度計の装着時間は運動施設に通った日と通ってない日で有意な差はみられなかった。歩数は運動施設に通った日が8471±3095歩、通ってない日が6281±3063歩で運動施設に通った日が有意に多かった。また、総エネルギー消費量および運動量においても運動施設に通った日は運動施設に通ってない日と比較して有意に高かった。強度別活動時間に有意な差は認められなったものの、総活動時間(低・中・高強度活動時間の合計)は運動施設に通ってない日と比較して通った日が有意に高かった。さらに、強度別活動時間の割合でみると中強度での活動時間の割合において、通った日は通ってない日と比較して有意に多かった。このことから、自主的に運動を行っている高齢者では、日常生活における身体活動量は減少しない可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
10月と3月に調査および測定を行う予定であったが、依頼した役場の担当者との調整ができずに、調査および測定が行えなかったためである。そのため、運動施設に依頼し、運動施設に通う高齢者を対象として調査および測定を行った。しかし、当初予定の対象者数には達していないため、やや遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
沖縄の気候を考えて3月と10月に調査および測定を行う予定であったが、当初予定の対象者数には達していないため、役場に依頼するだけでなく、高齢者が集まる場所に出向き、また梅雨時期を除いて可能な限り調査および測定を行う。また、役場の担当者と打ち合わせをした結果、対象者への負担が大きいため、謝礼を渡すことを検討する。シンポジウムや学会などに積極的に参加し、調査用紙やデータのまとめ方を随時検討する。
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Causes of Carryover |
当初予定していた対象者数の調査および測定ができなかったため、調査用紙のデータ入力費や印刷費を使用していないためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度以降対象者数を増やし、調査および測定を行うため、調査用紙のデータ入力費や印刷費として使用する。また、対象者への謝礼のために使用する。
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Research Products
(1 results)