2014 Fiscal Year Research-status Report
成長期の児童及び生徒を対象とした膝アライメント決定要因に関する横断的・縦断的研究
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26350856
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
曽我部 晋哉 甲南大学, スポーツ・健康科学教育研究センター, 准教授 (90388760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 真志 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (00254467)
小田 俊明 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (10435638)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 膝アライメント / 内反膝 / 外反膝 / 成長期 / 生活習慣 / 運動習慣 / 身体組成 |
Outline of Annual Research Achievements |
変形性膝関節症(OA)は、加齢による代表的な整形外科的疾患の一つである。この膝OAの罹患者数は2530万人と推定され、そのリスクファクターの一つとして膝関節のマルアライメント(内反膝・外反膝)が挙げられる。膝アライメントは15歳程度で決定されると報告されているが、実際に日本において成長段階にある生徒の膝アライメントの割合については報告されていない。 【具体的内容】国立大学付属中学校に在籍する中学生236名(男子152名:14.0 ± 0.8 歳、女子131名:13.9± 0.8 歳)を対象に生活習慣・運動習慣、膝アライメント、身体組成を測定した。膝アライメントの割合は、正常膝62.5%、外反膝15.8%、内反膝21.7%であった。膝アライメントは、新生児では内反傾向を示し、その後6歳ごろには外反膝傾向となり、成人では正常膝となる(Lang et.al 1979)。本結果は、国内の成人男女を対象とした先行研究と比較しても、男女とも内反膝の割合が少なく、外反膝の割合が多い傾向にある。 【意義】つまり、成長期の膝アライメントは、今後変化する可能性のある時期であり、この時期の運動習慣、生活習慣、発育の程度によっても影響されるのではないかと考えられ、必ずしも遺伝的な影響により膝アライメントが決定される訳ではないことを裏付けている。 【重要性】今後成長期であるこの時期に、正常な膝アライメント形成のための適切な提言が出来れば、日本人に多い内反膝を減少させ、更には膝OAを予防するための指針を示すことが出来るのではないかと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学校現場における公的な行事スケジュールは、前年度に年間行事計画として作成されている。中学生においては、中学3年生の進路が決定している3学期、小学生においては4月から5月の身体測定に合わせて実施することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の行事計画の中に組み込まれているため、次年度以降も計画通りに実施することが出来る。
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Causes of Carryover |
研究遂行のための研究機材購入並びに測定補助者の謝礼金として助成金を使用した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当該年度同様、測定補助員の謝礼金として使用する予定である。
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