2014 Fiscal Year Research-status Report
大学生の心身状態に関連した睡眠および自律神経機能評価
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26350878
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Research Institution | Himeji Dokkyo University |
Principal Investigator |
樽井 一郎 姫路獨協大学, 医療保健学部, 講師 (70469302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 由子(松本由子) 兵庫県立大学, その他の研究科, 教授 (80331693)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 臨床実習 / 睡眠 / 心身状態 / POMS / STAI / 指尖容積脈波 / 大学生 / 臨床工学技士 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)大学生の生活習慣質問紙LMSQの再構築:国民健康・栄養調査の概要をもとに作成したオリジナル質問紙LMSQの内容を2部構成(①日常生活項目、②精神状態項目)から新たに3部構成(③睡眠の質問紙調査追加)に構築する。睡眠の調査では、睡眠の質を測る指標とし、ピッツバーグ睡眠質問表(PSQI)を採用する。本手法での質問紙調査を用いることで、大学生の生活習慣、日常習慣を知ることが可能である。精神状態は、気分プロフィール検査(POMS)を使用し、臨床実習前、実習中、実習後で実施する。 2)自律神経機能データのゆらぎを捉える非線形解析手法の開発 自律神経機能を捉えるために、簡易脳波、指尖容積脈波を用いる。心臓の拍動はゆらぎを有し、心拍変動の周波数解析により交感神経・副交感神経機能を評価することが可能である。脈波は、現在開発中の最大振幅値変化を評価する非線形解析手法を完成し、総合的に自律神経機能変化を捉える。本手法により、情動負荷時における末梢神経機能の状態変化を時間的観点からとらえることが可能となる。 3)自律神経機能測定のための精神作業負荷タスク、聴覚負荷タスクと実験プロトコルの作成 精神作業負荷タスクとしては、内田クレペリンテスト、聴覚負荷タスクも用いる。心理検査は、POMSとSTAI状態・特定不安検査を用いる。これらの心理検査、精神作業負荷、自律神経機能について、総合的に評価検討し順序や全体の構成を調整し効果的かつ体系的な実験プロトコールを作成する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大学生の生活習慣質問紙LMSQ(Lifestyle and Mental Status Questionnaire)の再構築完了: 国民健康・栄養調査の概要をもとに作成したオリジナル質問紙LMSQの内容を2部構成(①日常生活項目、②精神状態項目)から新たに3部構成(③睡眠の質問紙調査追加)に構築する。 心理検査についての検討:POMS、STAI採用予定 PSQIと気分状態、SATAIとのアンケート調査遂行。 研究実験プロトコール検討し作成終了。
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Strategy for Future Research Activity |
LMSQ質問紙実施と睡眠日誌にて調査開始 対象者は、医療従事者養成課程の大学生(4年生)とし、次に調査期間は、様々なストレスが増大する臨床実習期間および前後とする。臨床実習開始前より作成した生活習慣質問紙LMSQを実施し回答させる。臨床実習開始1ヵ月前より睡眠日誌、PSQIにて睡眠の質調査する。実習前から実習中、実習後1ヵ月まで毎回測定し、入眠潜時、入眠時刻、起床時刻、総睡眠時間、睡眠効率を実習期間で評価する。睡眠とストレス度の関係を比較検討する。 精神作業負荷タスク、聴覚負荷タスク下での自律神経機能測定 作成した実験プロトコ―ルにより、臨床実習での前、臨床実習中、臨床実習後の簡易脳波、脈波を測定する。また、同時に、従来の質問紙による心理検査を行い、身体的・精神的自覚症状の観点から、ストレス度を調べ、自律神経機能解析との結果比較のために用いる。具体的には、PSQIを用いて睡眠の質高値群と低値群に分け、各群における精神負荷作業下での自律神経機能の反応の違いを比較する。
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Causes of Carryover |
当初、計画していた平成26年度の学会での成果発表および情報収集を、平成27年 度に行うことにしたため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度、現段階での研究成果を、学会の学術大会にて発表する予定である。学会 での発表および情報収集のための旅費、参加費などが主となる予定である。
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Research Products
(5 results)