2014 Fiscal Year Research-status Report
運動療法による動脈硬化抑制機序の研究ー血管内皮の転写因子発現量の検討からー
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26350880
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
岡田 恭司 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10185431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
月山 克史 秋田大学, 医学部, 准教授 (10359797)
大友 和夫 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30006754)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 運動 / メタボリック症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
以下のように実施した。リタイアの雄C57BL/6Jマウス40匹を高脂肪食 Western飼料(オリエンタル酵母社製)で4週間飼育した。各マウスは、それぞれ独立したケージで飼育をし、実験開始から終了まで餌、水は同一で自由摂取とし、体重、摂餌量は2-3日間隔で測定し、明暗周期は12 時間とし、明7:00-19:00、暗19:00-7:00 で飼育した。肥育したマウスを運動なしのコントロール群、低頻度群(週1回の運動)、中頻度群(週3回の運動)、高頻度群(週5回の運動)の4群に分類し、小動物用トレッドミル(室町社製)を用い、マウスの65%VO2Maxの条件である5度傾斜、速度10 m/sで30分間運動させた。運動を行う期間は8週間とした。我々が技術開発した近赤外分光法(特開2013-205334)を用いたマウスの体脂肪測定、intraperitoneal glucose tolerance test (IPGTT)、ロタロッドシステム(NeuroScience社製)を用いた運動能の測定を運動期間前と運動期間終了時に2回行った。実験終了時に膵臓、肝臓、腎臓、肺、脂肪組織(褐色と白色)、大動脈、脳、骨格筋、精巣を採取し、その後に24時間浸漬固定し、動脈硬化のマーカとしてLOX-1、eNOS、脂質代謝マーカーとしてadiponectin, Visfatin, Leptin receptorの免疫染色を行い、運動頻度別の発現の程度を比較検討した。 その結果中頻度軍と高頻度群では体重減少、体脂肪率の低下、IPGTTの改善(軽度)が見られ、組織学的にはleptin receptorの肝細胞での発現増加が見られた。一方で動脈硬化のマーカーの組織学的発現では差が見られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的であった運動と動脈硬化の関連性については組織学的差を明らかにはできなかったが、その一方でleptin receptorの発現亢進などの新知見が得られ、新たな運動の効果を明らかにすることが可能と思われたため。
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Strategy for Future Research Activity |
組織学的差が得られながった動脈硬化のマーカーについては、DNAチップを用いて網羅的解析を行い、遺伝子レベルでの運動の効果を確認する予定である。またこの手技により組織学的な結果が得られたleptin receptorに関しても関連遺伝子の発現など検討していきたい。
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Causes of Carryover |
当初はTranscription factor assayにより、核抽出物中の LOX-1, eNOSなどの動脈硬化に関するDNA結合活性を運動頻度別に比較検討する予定であったが、組織学的発現で明らかな差が得られなかったため、これを行わず、下欄のように網羅的遺伝子検索を次年度に行う計画に変更したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
動脈硬化に関するマーカーの他に、運動による発現亢進が確認されたleptin receptorなどをtargetにするため、同じマウスの実験系でDNAチップを用いて遺伝子レベルでの網羅的解析を行う予定である。
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